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アジア事務局プロデューサーに聞く、デジタルクリエイティブの最先端「SXSW」の魅力。

2012-08-10

アジア事務局プロデューサーに聞く、デジタルクリエイティブの最先端「SXSW」の魅力。

デジタルクリエイティブが人々に大きな影響を及ぼし、ライフスタイルまでも変えるプロダクトが次々と生まれる現在。数あるWEB/IT系イベントの中でも、世界中のデジタルクリエイティブ関係者を惹きつけているのがSXSWだ。SXSWアジア事務局のオードリー・キムラさんにお話を伺いながら、その魅力をお伝えする。

デジタルクリエイティブの最先端 ― 「SXSW」。

SXSW-logo

South by Southwest(以下、SXSW)は、テキサス州オースティンで開催されるミュージック、フィルム、そしてインタラクティブ部門のフェスティバル・カンファレンスである。1987年にミュージック専門のフェスティバルとして始まり、1994年にフィルム部門、インタラクティブ部門(当時はマルチメディア)が追加された。中でもインタラクティブ部門は、Twitterやfoursquareがスタートアップとして最初に注目された機会でもあり、アメリカのみならず世界中のスタートアップの登竜門となっている。毎年SXSWが開催される3月のオースティンは世界中のWEB・IT業界の注目を一身に集める街となるのだ。

そして近年、SXSWに日本のスタートアップ企業も参加し始めている。SXSW2012では、『Compath.me』や『Pitapat』、『洛洛.com』が現地でプロダクトを発表している。また、SXSW2011での東日本大震災に対する多くの人々のアクションへの「恩返し」として頓智ドットの井口代表による「1,000人のサムライで行くSXSW2012」というプロジェクトも行なわれた。ここ日本でも、SXSWへの注目度は徐々に高まってきている。

SXSWが魅力的である3つの理由。

そもそもSXSWが世界中のデジタルクリエイティブ関係者を惹きつける理由は何なのか。その魅力を探っていくと、他のカンファレンスイベントとは一線を画す3つのポイントが浮かびあがってくる。

1.最先端のカルチャーが“世界中”から集まってくる。

SXSWにはシリコンバレーはもとより、世界中から最先端のデジタルクリエイティブが集まってくる。むしろ海外のスタートアップの中にはSXSWへのエントリーを前提に自社プロダクトをローンチするチームも多い。またブースにローンチ前のプロダクトを置いて自由に触ってみてもらい、プロダクトに対する率直な意見を求める企業も数多くみられる。Twitterやfoursqureがそうだったように、そこから一気に世界に羽ばたいていくプロダクトも少なくなく、SXSWはある意味インターネットの新たなトレンドの発信源としても機能している(ちなみにSXSW2012では「Pinterest」がインタラクティブ・アワードを受賞した)。さらに、SXSWにはインタラクティブ部門だけでなく、ミュージック部門やフィルム部門それぞれのコンペティションも用意されており、最新のコンテンツやトップクリエイターたちが世界中から集まってくる。つまり3月のオースティンでは、最先端の“カルチャー”を余すところなく体感できるというわけだ。

2.オースティンの街全体がフェスティバル会場になる。

SXSW-right-night

SXSWは開催期間が長い。全部門あわせて10日間に渡って開催されるフェスティバルだ。そして多くのイベントが、メイン会場となるコンベンションセンターだけでなく、街中のバーやカフェ、クラブや路上、いたるところで同時多発的に開催される。SXSW開催中、言ってみれば、オースティンの街全体がイベント会場となるのだ。こうした、開放的で自由な雰囲気が、SXSW独特のダイナミズムを生む要因の一つとなっている。

3.普通なら“起こり得ない体験”があちこちで起こる。

SXSW開催中のオースティンでは、様々な出会いやつながりが生まれる。例えば、あなたが自分でこっそり制作したプロダクトをもっているとしよう。そのプロダクトを世界的なネットベンチャーのCEOやCTOにみせて、意見を聞いてみたい…自分のアイデアを売り込みたい…なんてことを思ってもなかなか実現できることじゃない。ただSXSWではそんな夢みたいなことがそこかしこで起こっている。開催中、Twitterでお目当ての人物にDMを送ってみたり、つぶやきから居場所を割り出し、アポなしで突撃することだってSXSWでは「よくある」光景なのだ。

日本人参加者への期待とアドバイス。

では、実際にSXSWに参加する際には、どのような心構えで臨めばいいのだろうか。SXSWアジア事務局のプロデューサー、オードリー・キムラさんにSXSWの特殊性、参加する上でのポイントなどを伺った。

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― 運営側であるオードリーさんから見て、SXSWはどのようなイベントだと思いますか?

SXSWはミュージックイベントとしてスタートし、その後にフィルムとインタラクティブの部門が追加されました。今現在のSXSWは小さな枠にとらわれず、カルチャーという大きなテーマをオースティンの街全体で体感できるイベントになっていると感じます。一言で表現すると、日本人には想像できない「驚くほどカジュアルでプラクティカル」なイベントです。

インタラクティブ部門に限らずミュージック部門やフィルム部門に関しても、世界の最先端の作品・アーティストが集まります。3月のオースティンにいるだけで、ちょっと先のトレンドを体験して、その次を察知することができるのがSXSWです。音楽、映像、ソーシャルメディアの新しい可能性をあらためて感じさせてくれて、自分も世界に貢献したい、っていう勇気が涌いてくるはずですよ。

音楽、フィルム、ITがクロスオーバーしているのもSXSWの魅力です。例えば、SXSW2012 Interactive Awardsのドレンド特別賞はPinterestでしたが、Experimental部門のWinnerで 2012のBest of Showに選ばれた”TAKE THIS LOLLIPOP”というFacebookアプリ。Facebookアカウントでログインすると、自分のプロフィール写真やタグ付けされた写真が登場し、ストーカーが自分の写真を片手に追って来るホラームービーが流れるのですが、SNSの利用の怖い部分を十分に味わえるものになっています。これはインタラクティブアワードの受賞ですが、ほとんど短編ホラー映画といえるストーリ展開です。サンタモニカのToolという会社の制作ですが、この会社制作の映像作品がほかにも2部門でも受賞し、世界中の企業が「ここと一緒に仕事をしたい!」と思ったのではないでしょうか。

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新しい作品やプロダクトを作った人が、気軽にそれを発表できるチャンスがあるのがSXSWのいいところです。数十ドルの料金で自分のプロダクトをアワードに応募したり、Tech Coctailのような、プレゼンが出来るイベントが多数開催されます。世界中からメディアはもちろん、多くの投資家も集まっています。ぜひチャレンジして頂きたいですね。

― SXSW2013への参加を考えている日本のスタートアップなども多いと思います。初めて参加される方に対して、何かアドバイスをするとすれば?

私個人としては、初めてSXSWに参加される方には、“世界とつながるきっかけをつくろう”、“自分なら次回SXSWでどんなことができるか見に行こう”というラフな感じで、バッジだけ購入して、ブースなどださずに参加してみることをお勧めします。ブースを出展するとトレードショウ会場に釘付けになってしまいますので。出展者ではなく一般参加者としてトレードショウを見るのもとても有意義だと思います。昼はITセレブが登壇するパネルをできるだけ多く見たり、ストリートでの突撃プレゼンをやってみたり、夜は世界各国の有数IT企業が主催するイベントに顔を出して、ネットワークを広げるなど自由なスタイルで楽しんでいただきたいです。

ダウンタウンのホテルを確保すると時間を有効に使えるので、早めのバッジ購入をおすすめします。市内のホテルは年内には満室になってしまいます。ブース出展を検討なさっている方は昨年は11月にスタンドが完売してキャンセル待ちになってしまいましたので、10月中に予約のご連絡をアジア事務局にお願いします。いずれにしてもブースをだすなら秋にはプロダクトの英語でのプロモーションを開始しておく必要がありますね。「こんなアプリやサービス持ってSXSWに参加します!」、「現地で会いませんか?」などと英語でツィートし始めるなど。SXSW2013はもうすでに始まっているんです。

SXSW2013 ― バッジの早期購入、アワードへの登録がスタート。

SXSW2013は8月1日よりバッジの早期購入やアワードへのエントリーが始まっている。主にインタラクティブ部門の概要は以下の通り。デジタルクリエイティブに関わる方のみならず、少しでも興味をもたれた方は是非参加してみてはいかがだろうか。

SXSW2013 Interactive 開催概要

■開催期間:2013/3/8~12

■チケット(バッジ)料金:695USドル~1150USドル
(※9月21日までの早期購入価格。チケットにより参加できるイベントが異なる)

Interactive部門内コンテンツ

□Interactive Awards (別名SXSW Web Awards):
将来のインタラクティブトレンドとなりうるモバイル・タブレットアプリケーション、ウェブサービスが対象となるコンペティション。エントリー料金は15USドル。

□Startup Village:
オースティンヒルトンで開催される、多くのスタートアップ企業やエンジェル投資家、そして未来のトレンドを生みだすデジタルクリエイティブが集結するイベント。Interactive,Gold,Platinumのバッジで参加可能。また、ビレッジ内で The SXSW Accelerator というカテゴリー別、3日間の勝ち抜き制コンペティションが行なわれる。サービスやプロダクトのローンチが2012年3月16日~2013年6月15日の間であるなどの条件を満たせば、モバイルテクノロジーやイノベーティブウェブテクノロジー、ヘルステクノロジーなどプロダクト毎にあったカテゴリーにエントリーすることができる。参加料金は200USドル。

SXSW 2013 HP(英語ページ)

SXSW Asia Facebookページ

※8/24に開催されるSXSW Asia事務局スタッフ主催・協力イベント『世界が集うSXSW 2013に行こう! ~オリエンテーション & Meetup』の詳細はこちら




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