2020.01.28
「僕らの世代にエナジードリンクは合わない」CBDコーヒー片手に、仲間とチルを。

「僕らの世代にエナジードリンクは合わない」CBDコーヒー片手に、仲間とチルを。

渋谷駅の高架下に、オープンしたCBDコーヒーショップ『Creative Nuggets(クリエイティブ・ナゲッツ)』。彼らが提供するのはCBDを含んだコーヒー(CBDは大麻草から精神作用のある違法成分「THC」は除いたもの)。仕掛け人である柳田結人さんに、事業の狙いを訪ねた。

全2本立てでお届けします!
【特集】渋谷駅前”CBDコーヒーショップ”の全貌
[1]「僕らの世代にエナジードリンクは合わない」CBDコーヒー片手に、仲間とチルを。
[2]僕らは「綺麗なもの」に拒絶反応を示す|CBD飲料ブランドの戦略

マリファナ吸ってラリってるヤツが一番嫌い

noteに「CBD=合法マリファナ」と書かれていましたが、CBDってそもそもなんなのでしょうか?本当に大丈夫なのでしょうか...?

「CBD」は、WHOも安全性を認めており 、法的に全く問題ありません。マリファナから抽出する物質ですが、精神的にハイになる違法成分「THC」は除いたもの。大麻草からベネフィットだけを残したものです。アルコールのような高揚感も、タバコのような中毒性もありません。

1~2年くらい前から、日本でも商品が流通しはじめていて、楽天市場とかドン・キホーテとかでも普通に売っています。とくにアメリカでは商品化が進み、大ブームになっているんです。一般的にストレスや不眠に効果があるといわれています。

ー 大麻とは別物であり、安全なんですね。

大麻でラリっているだけの若者や、酒に泥酔して道端で倒れているおじさんが大嫌いなんですよ。自分をコントロールできない人ってめっちゃダサくないですか。

むしろ僕らは、徹底的にクリーンなビジネスをやりたいと思っています。

ーCBDをあえて、「合法マリファナ」と表現するのは意図があるのでしょうか?

前提として「合法マリファナ」という言葉は存在しなく、僕がつくった造語です。

「CBD」は、日本では認知度がまだまだ低い。そのままの表現では、知っている人にしか刺さらないので、意味がありません。

とくに10代20代は正しい情報を提供すれば、正しい理解をしてくれるはず。ヒップホップアーティストでも「CBD」という曲を出している人もいるし、耳に触れる機会も多い。きっかけさえあれば、マリファナと同じように見てシャットダウンすることはなくなると思います。

+++仕掛け人の柳田結人さん(22歳)

今の時代は、クリエイターにとってノイズが多すぎる。

ーそもそもなぜ、CBDのコーヒーショップをやろうと?

僕らって生きているだけで、膨大なノイズにさらされていて、仕事に没頭することがどんどん難しくなってきていると思うんです。

LINEの通知は止まらないし、Twitterには情報が溢れている。仕事や恋人のことで悩んだり、眠れなくなったり。挑戦者には冷笑的な世の中ですし。カンタンに心はかき乱される。

いまだと集中力を高めたいとき、エナジードリンクを飲むのが一般的ですけど、僕らの世代的には合わないと思うんです。

〆切に追われて、徹夜でガーッて集中する。もうそういう仕事のやり方って、多くの人にとって受け入れられるものではないですよね。

だから、クリエイターにはCBDでストレスなんか無くして、自分のクリエイションに集中して欲しい。オンの状態よりも、ストレスフリーでリラックスした状態のほうがいいものつくれると思うんです。「0→1」で何かを生み出すときならなおさら。いわゆる「チル」しながらのほうが、クリエイティブなものって生まれてくる。友だちと遊んでいるときの会話の中から、「それいいじゃん」って自然と出てくるみたいに。

ヒップホップアーティストだって、仲間と生きてきて、その中で生まれてきた人生観、感情を音楽に乗せて表現している。そんなふうに、ピュアな精神状態の中で生まれてくるものに憧れるんです。こんなこと言ったら怒られるかもしれませんが、いかに「仕事をしないか」が大事だと思ってます。

+++

無目的な溜まり場に、クリエイティブのタネがある

ー いまであればオンラインの販売もカンタンにできますが、あえて「お店を構える」ことには、どんな狙いが?

僕がやりたいのはアーティストやクリエイターたちの創作活動の支援。彼らのクリエイティブの質を高めるためには、ライフスタイルそのものをつくる必要があると思っています。

CBDを摂取することによって、直接的にクリエイティブの質が上がるわけではありません。クリエイターにとっては、”無目的に集える溜まり場”こそが必要なんじゃないかなと思っているんです。

CBDコーヒーを片手に飲みながら、お互いたまたま気が合って、「一緒に仕事やらない?」みたいな。肩書きとか抜きにして、なんとなくのフィーリングで自然と声をかけてしまう。

CBDコーヒーをはじめる前に、普通のコーヒー屋さんをやっていたときも、僕の友達の社長が来て、店の中で出会ったデザイナーとかエンジニアを採用してたんです。目的のない場所でピュアに出会えたほうが仲間をみつけやすいと思うんです。

+++渋谷駅から徒歩2分の裏口にあるという立地にも理由があると柳田さんは語る。「渋谷にはスタートアップがたくさんありますし、デザイナーであったりとか、音楽関係の仕事をしていたりとか、映画監督だったりとか、みんななにかしら作っている人たちが多いです」。

似た世界観を持つ仲間を集めるために

ー 路地裏の目立たない場所にありますが、集客はどうしているのでしょう?

普段、Creative NuggetsというTwitterアカウントで発信をしているのですが、本当にそれだけです。Webサイトすらつくっていません。

僕らもどこかのお店に行くときにWebサイトは見ない。お店選びの意思決定にWebサイトが影響したことがない。店舗のビジュアルやSNSの投稿で、「空気感が好きだから行ってみよう」と思ってもらえれば十分。

文脈を知らない人に突然こられても困るし。場合によっては来店をお断りすることもあります。

+++

(つづく)

>>>[2]僕らは「綺麗なもの」に拒絶反応を示す|CBD飲料ブランドの戦略



文 = 田尻亨太
取材 / 文 = 野村愛


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