Notionをもっと使いこなしたい!...そんな悩めるNotion初心者さんに向けて、今日から実践できるNotion活用術を前後編でお届け。今回お話を伺ったのは、Notion愛用歴半年、ビジネス・インベンション・ファーム I&COで働く富浦咲野さん。前編では、仕事を心地よく進める「ホーム画面」を解説いただきました。
全2本立てでお送りいたします。
【前編】気持ちよく仕事を進められる「ホーム画面」の作り方
【後編】Notionに「音声入力」で読書メモ。I&CO 咲野さんのNotion活用法
【もくじ】
・「ホーム画面」って何?つくるメリットって?
・仕事を心地よくできる「ホーム画面」のレシピ
・「ホーム画面」をいい感じにする +α のコツ紹介
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今回は、私が仕事をする上で欠かせない「ホーム画面」のページをご紹介させていただきます。
そもそも、「ホーム画面」をつくっていない!という方もたくさんいらっしゃると思うので、カンタンに「ホーム画面」とは一体なんなのか?というところからお伝えします。
私にとって「ホーム画面」は、プロジェクトの進捗、タスク管理、メモなど...仕事をする上で「頻繁にアクセスする情報」が全部ひとつに集まっている場所です。
いままでは、タスク管理は紙の付箋に書き出して、メモはiOS純正のメモアプリに書いて、スケジュール管理はGoogleカレンダーで...という具合に全部がバラバラの場所にあって。ツールを行き来するのも手間だし、時間ももったいないなと感じていたので、ひとつにまとめた「ホーム画面」をつくりました。
使い方としては、「ホーム画面」をセカンドディスプレイに常に表示して、いつでも見れる状態にしています。
ここからは、実際に「ホーム画面」をどう使っているのか?ご紹介していきます。
まず、ホーム画面の全体像からご紹介すると、私の場合5つのエリアに分かれています。
【1】Project Management - 案件に紐づくタスク管理
【2】Daily Tasks - 日々のルーティンや、メール返信などの細かいタスク
【3】Project Notes - 直近編集したドキュメント
【4】Input - いま読んでいる本や気になった記事のリンク集
【5】Output - 書こうと思っているnoteのアイデア集
ひとつひとつ詳細をご紹介していきます。
【1】Project Management
「Project Management」は、プロジェクトに紐づくタスクを管理するエリアです。本業・副業・個人制作問わず、自分がプロジェクト単位で動いているタスクをここに入れています。
タスクは、「タスクタイトル」とタスクが紐づいている「Project名」を表示しています。「Project名」は、プロジェクトの詳細ページに飛べるようにデータベースを紐付けています。
それぞれのタスクは、プロジェクトのステータスを軸に整理をしています。
Hold - 別のメンバーがボールを持っている or なんらかの理由で保留中。
Up Next - 手をつけられるタスク。けど今日はやらない。
TODAY! - 今日やる案件。逆にこれ以外やるな。
Done - とりあえず終った。良かった。
タスク管理のやり方はいろいろあると思うのですが、私もいろいろ試してみたんですけど、今の形が自分にはあっていたみたいで落ち着きました。
「月曜日に一週間のタスクを洗い出して割り振る」やり方をされている方も多いと思うんですけど、めんどくさがりな自分にとっては、あまり合わなそうだなと思って...。「今日やることを今日決める」ようなやり方にしています。
【2】Daily Tasks
「Daily Tasks」には、日々ルーティンになっているタスクや、その日に突発的に発生するタスクを書いています。
たとえば、
・Notionのアップデート(タスクを最新に更新)
・メールやSlackの返信(受け取ったタイミングで返信できない場合に記載)
・ゴミ出し
・読書やオンライン学習など毎日行うもの
など。
各曜日と月末に、それぞれタスクのテンプレを作成していて。ボタンを押すと、そのときにやるべきタスクが自動で出るようにしています。毎朝全部洗い出すのは面倒なので、テンプレ化しておくと便利です。
Notionの「Template button」を使うと、簡単にテンプレを作成できます。
さきほどご紹介した「Project Management」のエリアのタスク更新と一緒に、毎朝始業時に5分以内でタスクの整理をしています。
もともと私自身が飽き性で、あまりマメな性格ではないので、運用がしんどくならないように設計するように心がけています。
Notionはたくさん機能があって、工夫しようとおもうとどんどん時間をつかってしまうんですけど、本来使うべき仕事の時間をタスク管理に費やしてしまっていたら本末転倒ですよね。
いかに自分の仕事を進めやすくするか、面倒になっていることを簡略化できるかという視点で、カスタマイズするようにしています。
【3】Project note
このエリアでは、直近1カ月以内に作成したノートを表示しています。「ホーム画面」とは別のところに、Notion上の全てのドキュメントを集約しているページがあり、そのデータベースから「直近1ヶ月のノート」をフィルタリングして、「Project Notes」のエリアに表示させています。
これは、Notionの特徴のひとつである「Linked database」という機能を使っていて、データベースからページごとに最適な見え方にカスタマイズすることができます。はじめはちょっと難しく感じるかもしれないのですが、使ってみると意外とカンタンです。詳しく知りたい方は、こちらを参照ください!
さきほどの「Daily Task」のように、ノートも型が決まっているものは基本的にテンプレートとして登録しています。たとえば、月報だったり、ミーティングの議事録だったり、読書ログだったり。書くことが決まっていること、小見出しが固定のものは、全てテンプレ化しておくと便利です。
【4】Input
仕事中、メインで使うのはここまでご紹介してきた「Project Management」「Daily Tasks」「Project Notes」の3つです。じつは、他にも「ホーム画面」上に表示しているエリアがあるので、ご紹介していきます。
一つ目は「Input」。その名の通り、いまインプットしているモノを表示していて、「Bookshelf」と「My Links」という2つで構成しています。
「Bookshelf」では、いま読み途中の本を表示しています。ホーム画面とは別に、本棚をNotion上につくっていて、その中から「いま読み途中の本」をFilterで設定し、表示しています。
「My Links」では、あとで読もうと思ってストックしていたウェブ記事のリンク集を表示しています。「Notion Web Clipper」や「Save to Notion」というChrome拡張があるので、機能追加しておくと便利ですよ。毎回Notionを開かなくてもブラウザからクリップするだけで、自動的にNotionのデータベースに保存されていきます。
毎朝、始業時にNotionを確認する5分間に、ストックされていた記事リンクの集約ページを確認して、記事のカテゴライズをしたり、まだ読んでいないものに関しては「Read Later」とチェックボックスにチェックを入れて、ホーム画面に表示するようにしています。
ホーム画面に表示しておくと、読めてない記事の存在が視界に入るので、「読まなきゃ...!」と自分への軽いプレッシャーをかけれるのでオススメです(笑)
【5】Output
「Output」のエリアでは、最近個人で『note』を書くようにしていて、ここには書こうと思っているネタを随時追加しています。
「noteを書きたい」と思っていても、忙しいとなかなか後回しにちゃうので、ホーム画面に組み込むことで自然と書くことを意識するようになりました。
noteで書きたいトピックがあったらページをとりあえずつくって、関連しそうな記事のURLとか、思いついたことをつらつら書いて、最終的にnoteでまとめるようにしています。私の場合、どうしても白紙の状態から書き始めようとすると書くのがしんどくなってしまうので、書くハードルを下げるためにも、Notionで下書きをつくっています。
ここまでご紹介してきたものでも、充分心地よく仕事ができているのですが、さらに画面を「良い感じ」にしていくコツをご紹介していきます。
『Indify』のウィジェットを活用する
『Indify』というサービスで、Notionに埋め込めるウィジェットのリンクを生成することができます。私の場合、時計とGoogleカレンダーの埋め込みをしています。
その他にも天気や、カウンターを表示することもできるので、ぜひ見てみてください!
頻繁にアクセスするページは「ショートカット」に
ショートカットは、Notionのデスクトップアプリをつかっているんですけど、ブラウザをすぐに開きたいっておもったときに、メインのブラウザで開けられるように。Notionにおさまらないものをショートカットとしておいています。
たとえば、
・「Google Calender」を押すと、Googleカレンダーのブラウザのページに飛ぶ
・「BOX」を押すと、BOX(会社で使っている共有のクラウドストレージ)に飛ぶ
など、良く使うページのリンクを貼っておくと、とても便利です!
YouTube、Twitter、Pinterestは、ユースケースの宝庫
その他、YouTube、Twitter、Pinterestには、Notionのユースケースがたくさんアップされているので、ときどき検索して見ています。
とくに海外のユースケースをよく見るようにしていました。YouTubeとか、Notionを使ったルーティンをアップしている人も海外には多くて。それを見るのが楽しかったんですよね。
海外にはかなりディープなNotionファンが多く、NotionについてブログやYoutubeで発信されているRed Gregoryさんの情報は、特によく見ています。
Twitterでも海外の人のほうが、どんどん画像でアップしていて。「#notiontwt」で検索してみると、いろいろ出てきますよ!
日本でいうと、私よりもかなり長くNotionを愛用されている、noteの平野太一さんの記事や、出演されているYouTubeもよく見ていました。参考にしながら「自分はこうしてみよう」と応用を考えたりして。
どうしても「テンプレ」だけでは、それをどう使っているのかわかりづらいんですよね。実際にほかの人が「Notionをどう使っているのか?」をインプットしながら、自分にあったやり方をチョイスできると理想の状態にアップデートされていくと思います。
>>>【後編】Notionに「音声入力」で読書メモ。I&CO 咲野さんのNotion活用法
取材 / 文 = 野村愛
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