2021.04.27
Notionに「音声入力」で読書メモ。I&CO 咲野さんのNotion活用法

Notionに「音声入力」で読書メモ。I&CO 咲野さんのNotion活用法

Notionユースケースをnoteで紹介するなど、 活用術を発信する富浦咲野さん。ニューヨークに本社を置くビジネス・インベンション・ファーム『I&CO』でデザイナーとして働く。Notionを、自分なりのカスタマイズでもっと楽しむ彼女なりの方法とは?

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全2本立てでお送りいたします。
【前編】気持ちよく仕事を進められる「ホーム画面」の作り方
【後編】Notionに「音声入力」で読書メモ。I&CO 咲野さんのNotion活用法


【プロフィール】  I&CO デザイナー 富浦 咲野
Kendall College of Art and Design グラフィックデザイン学科を学部首席で卒業。卒業後、チームラボにてUI/UXデザイナーとして多様な業界のアプリやWebの制作・企画に携わる。2020年5月よりI&CO Tokyoにデザイナーとして参画。ユーザーの体験設計や情報設計、それを実現するデザインの制作までを一貫して手がける。

>>>[関連記事]「Notion」に関する記事一覧はこちら

Notionでの読書ログは「音声入力」でメモ

Notionを読書ログで活用する人は多いと思うのですが、咲野さんの活用方法があれば教えてください。

まず個人的に「紙で読みたいもの」と「Kindleで読みたいもの」がバラバラなので、Notionで一括管理するようにしています。

紙でも読むし、Kindleでも読むし、併読もするので、今、自分が何をどこまで読んでいたか、忘れちゃうんですよね。その「状態」がわかるので、自分に対して軽いプレッシャーにもなるのがいいなと思っています。

たとえば、この「Bookshelf」っていうデータべースはこれなんですけど、「いま読んでいるもの」、「まだ読んでいないけど本棚にあるもの」をそれぞれカテゴライズして表示しています。

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タブを開くと、

・カテゴリー
・読み始めた日・いまのステータス・サマリー

などがあります。目次もそのままコピペし、関連するリンクを入れていますね。参考になりそうなページは画像で撮って後から、ちょっとキレイに整えたりします。

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ちょうど今は『UXライティングの本』という本を読んでいるところ。

読み方としては、Notionのスマホアプリを開き、読みながら、スマホを横に置く。考えたこと、気になったことなど「音声入力」でメモしながら読むようにしています。

まずスマホにせよ、Macにせよ、書くのってめんどくさいですよね(笑)小説ではやりませんが、勉強しているものに関しては、音声入力で読書メモをとるのが気に入っています。

UIのスクショストック

デザイナーとしてインプット、素材収集などの活用法があれば教えてください。

それでいうと、UIのスクショをNotionにストックしていて。それまでは全部スマホのカメラロールに保存していたのですが、Notionでコレクションするようになりました。

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下記の画像のような手順で、スクショをとった瞬間、iPhoneの共有機能を使い、Notionのデータベースにためていくようにしています。わざわざNotionを開かなくてもできるのでおすすめです。

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「キャリアビジョン」を可視化

もし、その他にもおすすめの活用法があれば教えてください。

そうですね。キャリアのことを考えたり、整理したりするときにもNotionを使っています。

スキルセット、ポートフォリオ、何をやりたいか、やりたくないか、どういう働き方をしていきたいか。どういうデザイナーになりたいか。こういった整理もNotionでやっています。

それまでキャリア関連のことは、Figmaにまとめていたのですが、私自身、2020年に転職し、いまの会社で働いていて。プライベートの制作や副業なども始めたので、これを機にNotionに移行しました。

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バーっと書き出し、整理しておくと、人にも話しやすくなりますよね。意外と書き出しておかないと自分なりの軸がフワッとしたり、忘れてしまったりする。なので、「過去の自分はこう思っていて、今はこう思っている」を俯瞰して見つつ、定期的にアップデートしています。

「違和感メモ」「尊敬する100人」…まだまだあるNotionのこんな使い方

【Career】カテゴリのなかで「違和感MEMO」「尊敬する100人」など気になる項目も(笑)

そうですね(笑)まず「違和感MEMO」でいうと、日々感じた「ちょっとした違和感」を残していて。たとえば、働き方とか、ニュースとか、自分のなかでひっかかったことが書いてあります。自分は何をイヤだと感じるのか、何に興味があるか、見過ごせないか、残して見えるようにしておくことで、頭がスッキリする気がして。

もうひとつ、「尊敬する100人」は、シンプルに尊敬する100人が書いています。もともと学生インターンをしていた時、尊敬している先輩に「社会人になったら尊敬できる人を100人を見つけるといいよ」とおすすめしてもらったことがきっかけ。

誰の、どんなところを尊敬しているか。なぜ、その人を良いと思うか。理由も残すことで、「自分がどうなりたいか、どうありたいか」とか「こういう方向に進んでいきたいな」が見えてくるのでおすすめです。

「自分」がユーザーのサイト設計

最後に、Notionを活用していく上で咲野さん自身が大切にしていることがあれば教えてください。

普段、UI/UXデザイナーとして働いていますが、まさに「自分」がユーザーのサイトを設計している、というのが、Notionを使っていて感じることです。どうすれば自分ぴったりのサイトにできるか。自分の仕事や、Notionを使う環境を、客観的に観察・分析するのは、ユーザーリサーチのようなもの。自分の性格と向き合うのもユーザー理解。複雑な運用を試みては挫折し…この繰り返しって、本当にユーザーと向き合いながら試行錯誤して、プロダクトを成長させていくのと同じですよね。

タスク管理をラクにする、運用負荷を少なくする、わかりやすい見出しをつける、きれいに整えてテンションが上がるようにする、これら全部デザインですよね。

自分の性格とか、自分をターゲットにしたときに、めんどくさがり屋な性格だし、余計なことに時間を使いたくない。自分をターゲットにしたNotionの使い方をする。それが息抜きというか、しっくりきたやり方なので、ぜひ多くの人も自分にぴったりの使い方を見つけていくといいなと思います。

(おわり)

>>>【前編】気持ちよく仕事を進められる「ホーム画面」の作り方


文 = 白石勝也
取材 / 編集 = 野村愛


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