2019.05.27
ミラティブ 赤川隼一は、経営会議の最優先テーマを「採用」に置く

ミラティブ 赤川隼一は、経営会議の最優先テーマを「採用」に置く

ミラティブにはDeNA、グノシー、セガ、メルカリ、サイバーエージェントなど名だたる企業から優秀な人材が集まっている。CEOの赤川隼一さんが採用成功のヒントを語った。そこには「選ばれる会社をつくる」という信念があった。

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※2019年4月23日に開催された『Scrum Recruiting LABO #2』を前後編でお届け。登壇者はSmartHR代表取締役社長 宮田昇始さん、ミラティブ代表取締役CEO 赤川隼一さん。モデレーターはYOUTRUST代表取締役 岩崎由夏さんとHERP代表取締役CEO 庄田一郎さん。本記事では赤川隼一さんのセッションをご紹介します。

エモくてガチな集団『ミラティブ』

ミラティブの組織コンセプトは、「支えあうプロ集団」です。それぞれのメンバーが何かに卓越したスキルを持つプロフェッショナルです。

そして、人が好きな会社でもあります。「人は基本的に善いもので、ミラティブチームは超最高(People are basically good, Mirrativ team is insanely great)」というのを信条にしています。リファラル採用をやるにしても、まず自分たちが最高と思えるチームでなければ「友人や知人を紹介したい」と思ってもらえない。

「エモい会社」だと捉えられていることが多いのですが、元グノシーでCFOだった伊藤光茂さん、セガで役員だった岩城農さん、ゲームポットの社長だった植田修平さんといった優秀な方がジョインしてくれた理由は、エモいだけじゃなくガチなプロ集団だからなのだと思っています。

+++社員が10名以下の頃から掲げている行動指針。採用する際にメンバー全員がこの要件を意識している。

想いは伝播していく

僕はとにかく採用が好きで、「どんな考えでチームづくりをしているか」ということを発信するようにしています。例えば、「採用候補者様への手紙」というスライドをつくって公開しました。

結果としては、話題にしていただけて6万PVにもなったんですね。エモい想いや、共感を生む発信は自然とみんながSNSで共有してくれるいい時代だと思います。

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スタートアップはメンバーも多くない。そのため、複利で効くことへの投資を意識してきました。

「採用候補者様への手紙」はつくるのが大変だったんですけど、一度つくってしまえば面接での説明コストも下がります。6万人に会社を知ってもらえる方法ってそう簡単に見つからない。

これを読んで話を聞きにきてくれたり、面接で熱い話を聞かせてくれる方が増えました。採用イベントなどでメンバーがエモい話をしている場面を見かけるのも嬉しい。「こんな風に思ってくれていたんだ」と、胸が熱くなります。

採用にはエモーショナルな気持ちが連鎖していく瞬間があって、それが好きですね。

採用は全社の最優先事項

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経営会議でも採用は最優先のアジェンダ。全社一丸となって取り組んでいます。

いまは「どんな旗を立てるか」が重要な時代だと思うんです。社長は会社の存在する理由の旗を立てて、その旗のもとに集まってくる人たちを探していくことが採用だと思っています。社長が旗の遠くにいたり、旗から逃げてはいけないなと。

僕が好きな『How Google Works』という本にも「経営のトッププライオリティは採用だ」と明確に書かれています。僕にとっても採用は最優先事項です。

最近、従業員NPSを測るアンケートを社内で実施したんですけど、満点じゃなかった。つまり課題があるということ。それは改善していきたい。まず社員満足度にコミットすることが、結果的にいい採用につながると思っています。

メンバーが自分のチームを「誇らしい」と思える環境をつくることが採用にもつながる、というのが自然な流れかなと。

優秀な人の採用競争は激しい時代なので「組織全体で取り組まないといい採用なんてできるはずがない」と思っています。選ばれる状況をつくることに全力でコミットしていきたいですね。


文 = 田尻亨太
編集 = 大塚康平


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