2020.12.24
エンジニアさんに萎縮しまくってた私が、PMとして信頼してもらうためにやったこと

エンジニアさんに萎縮しまくってた私が、PMとして信頼してもらうためにやったこと

ZOZOテクノロジーズでPMとして働く齋藤春奈さん(24歳)。現在、新卒入社2年目。すでに数々のプロジェクトを任され、社内でも期待を集める彼女だが、「まだまだ勉強中です」と語る。もともとはデザインも開発も全くの未経験、そこから着実にPMとしての道を突き進む彼女に迫ったー。

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エンジニアと話すのが怖かった。

PMのロールが注目されるようになり、大手をはじめ、新卒PMを採用する企業も増えてきた。一方で、なかなかPMとしての立ち上がり、1年目での体験がシェアされることは少ない。

今回お話を伺ったのは、ZOZOのクリエイティブ組織「ZOZOテクノロジーズ」に新卒入社した齋藤春奈さん(24歳)。

「まだまだ勉強中」と語る彼女、2年目を迎え、「ようやく仕事が楽しめるようになってきました(笑)」と語ってくれた。

彼女が1年目~2年目にかけて爆速成長できたのはなぜ?

等身大のPM1年目での奮闘について伺った。


インターネットは好きだけど、開発はまったくの素人。入社当初は不安で胸がいっぱいだったという。

齋藤さん:
「開発やデザインについて学んだこともなければ、自分でつくったこともありませんでした。ただただファッションが好きで、学生時代はアパレル店員のバイトをずっとしていました。ファッションの楽しさをたくさんの人に届けられる仕事がしたくてZOZOテクノロジーズを選んだんですけど、正直本当にやっていけるのかな...と不安も大きかったです」

入社まもなく、齋藤さんはPMチームに配属。最初はメディアの運用業務を担当。半年後に「WEAR」の新機能「髪型別コーデ検索」のリリースに際して、PMとして声がかかった。

はじめてのPM、一体何をするべきか。どこから手をつけたらいいのか。右も左もわからないからすべてが手探り。

なかでも彼女にとって最初のハードルは、「エンジニアとのコミュニケーション」だった。

齋藤さん:
「社内の人なのに、エンジニアに対して勝手に距離を感じていて、関わるのが怖かったんですよね。わたしに開発知識がなかったので、進め方を間違えたらどうしようとか、トンチンカンなこと聞いて引かれたらどうしようと不安でした」

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上司が教えてくれた、相談の「質」を高める方法

「これであってますか?」

「この進め方で大丈夫ですか?」

エンジニアとコミュニケーションを取るのが不安だった齋藤さんは、すがりつくように直属の上司に相談をしていた。逐一質問する彼女を見かねた上司は、あるときこう言葉をかける。

「エンジニアだって社内の人だし、敵じゃない。わからないことがあったら聞いていいんだよ」

この言葉をきっかけに、齋藤さん自身にも心境の変化がー。

齋藤さん:
「本当に上司の言う通りだな思って、「わからないこと」へのコンプレックスからある種開き直らないといけないなと思いました。「わからないから、話さない」ではなく、「わからないから、わかるまで聞こう」と。そこから積極的に質問しようと切り替えました」

とはいえ、わからないことを、ただ「わかりません」と伝えても、エンジニアだってわからないこともある。

リリースのタイミングはどうするか、スケジュールをどう組むか、開発でのトラブルにどう対処するか...意志決定の正解は、誰にもわからない。

PMとして前に進めていく上で、上司がアドバイスしてくれたのは「相談の質を上げる」ことだった。

齋藤さん:
「知識がなくてわからなくても、まず自分はどうしたいのかを伝える癖をつけようと言われていました。判断材料がなければ、まずは調べる。それでも判断できないなら、結論を出せるように情報を整理する。

たとえば仕様の検討をするときに、他社の事例を調べて効果を収集したり、メリット・デメリットをまとめたり。あとは、リリース時期に関する意志決定をするときは、売上推移を集めて、数値的な見積もりをだしてみたり。

これをあらゆるコミュニケーションのなかで徹底していくことで、上司に頼らなくても、エンジニアと相談しながら少しずつ自分で意志決定できるようになっていきました」

+++「他のPMで中途で入られている方ってたくさんいらっしゃったので、その人たちがどういうやり方をしているのか知れる良い環境だと思っていました。なので、例えばSlackを漁ってプレゼンシートをみてみたり、見よう見真似で自分もつくってみたりしました。ゼロイチで自分でつくるのではなく、社内の中で参考になるものを集めてそれをベースに作ると早いし、考えもまとまりやすいのでおすすめです」(齋藤さん)

ランチ、個別相談、挨拶...リモートでも関係値を築くためにできることを。

エンジニアとのコミュニケーションの他に、齋藤さんが悩んだのはプロジェクトチーム全体での関係構築。当時はコロナ禍以前の状態だったが、チームメンバーそれぞれの拠点がバラバラのため、ほとんどのやり取りはリモートで行われたそう。

齋藤さん:
「ほとんどのメンバーがはじめましての方だったので、最初は誰にどんな相談をしたらいいのか、さっぱりわからず...。その状況を上司に相談したところ、PJTの中心となっている人を見つけて一緒に動かそうとアドバイスをもらいました」

アドバイスを受けて、齋藤さんは開発の中心になっているエンジニアさんと細かくコミュニケーションを取るように。

齋藤さん:
「たとえば、ミーティング以外でも個別でやりとりしたり、年に一回とか会社で集まる機会で、自分から挨拶しにいったり。あとは、ランチにお誘いしたり。意識的に接点を増やしていくことで、ラフに困っていることを相談できるような関係値がつくれました」

また、中心となっているメンバーとのコミュニケーションだけでなく、他のメンバーとも個別に話す機会を意識的に増やしていたという。

齋藤さん:
「とくに私の担当した「髪型検索」のような新しい機能ということもあり、メンバーで目線を合わせるのにも苦戦しました。全員で納得感を持って決めようとするとものすごく時間がかかってしまいます。なかなかまとまらない事案はあえて個別に相談し、全体を私が整理することで前に進めていました」

「頼る力」も、PMにとって大事な武器

PM1年目が抱える悩みに多いのが、「どのスキルを身につけるべきか」。とくに齋藤さんのように開発経験もなく、ゼロベースでPMになった場合、まず何を大事にしたらいいのだろう?同世代の新米PMに向けて、メッセージを最後にいただいた。

齋藤さん:
「とくに私のように開発経験や知識ゼロの方は、まずは周りを頼ることがすごく大事なのではないかと思います。もちろんインプットや自己研鑽は大事だと思うのですが、問題を抱え込まず、頼るべき人に頼れるとものごとが前に進みやすいです。

私は、上司に15分考えてわからなかったら相談してと言われていたので、マイルールにしていました。分からないことをそのままにして、時間を一日潰してしまうほうがもったいないので。

あとは、目標となる人を見つけて、やり方を徹底に真似をすること。上司だったり、社内の先輩を見ながら、私の場合はどうできるかを意識すると、やるべきことが明確になってきます。

とはいえ、まだまだ自分自身も課題はたくさんあります。一緒に頑張っていけたらうれしいです!」

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(おわり)


撮影:ZOZOテクノロジーズ フォトチーム


取材 / 文 = 野村愛


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