2017.02.24
エンジニアよ、デザインを恐れるな。ガイドラインの「根拠」が強い味方になる|Fablic(フリル)

エンジニアよ、デザインを恐れるな。ガイドラインの「根拠」が強い味方になる|Fablic(フリル)

「フリル(FRIL)」を手がけるFablic社からは中村恵太氏が登壇。Googleが公開するMaterial DesignのガイドラインはUX改善にとどまらない。デザインが苦手なエンジニアの味方にもなってくれるという。その真意とは?

ガイドラインに沿うことで開発者が得られるメリット|Fablicの場合

※Google Playの『ベスト オブ 2016』 に選出された企業が集結したイベント『App Talk Night』の内容をお届けします。[登壇:Loco Partners(Relux)、AWA、Fablic(FRIL)、NewsPicks、VASILY(iQON)]


累計650万ダウンロードを突破(1月24日時点)。若い女性を中心に支持されている、ファッションフリマアプリ「フリル(FRIL)」。

株式会社Fablicのアプリエンジニア 中村恵太氏は、同アプリのAndroid版はMaterial Designの導入やAndroid Wearアプリへの対応など、Androidのプラットフォームへの最適化に注力していると語る。

そうした開発の姿勢が評価され、Google Playのトップデベロッパーに認定されたわけだが、Google側が公開しているガイドラインに沿って開発を進めていくことは社内の開発者にも良い影響があったという。

スライド資料

例えば、Material Designへの対応。フリルでは2014年10月にMaterial Designに対応以降、2度も大規模リニューアルを実施している。Material Designへの対応はユーザーの継続率、滞在時間の改善に良い効果が生まれるとされているが、フリルではエンジニアのデザインに対する苦手意識に変化が起きたという。


「Material Designのガイドラインには、デザインの思想や哲学が論理的にうまく言語化されていて、なおかつ、それが具体的な数値、寸法をもった仕様にまで落とし込まれている。つまり、エンジニアにとって理解しやすいガイドラインになっているんです。こういったガイドラインがあることで、エンジニアもガイドラインさえ把握していれば、ある程度の共通知識や言葉を知ったうえで、デザイナーとやり取りできるようになります」(中村氏)


Material Designに対応することによって、受け身になりがちなエンジニアのデザインに対する意識に変化がみられた。エンジニアが具体的な根拠を示しながら、デザイナーと踏み込んだやり取りができるようになり、時に意見を言うこともありながら、納得感を持って実装の作業に取り組むことができたそうだ。


「今までのAndroidアプリは、標準ではないUIを選択せざるを得ない状況が多々ありました。Androido4.4以前の標準と言われていたホロテーマは無機質な見た目で、必ずしもリッチなユーザー体験を生み出せるものではありませんでした。当時は標準に従っていないアプリで溢れかえっている中、自分たちのアプリが標準でなくなったところで、ユーザー体験が悪化するリスクは低いと思っていたんです」(中村氏)


しかし、Material Designの登場後、その状況は大きく変化。標準のMaterial Designのテーマで、十分にリッチなユーザー体験を実現できるようになっただけでなく、多くのアプリがMaterial Designに対応。自分たちのアプリだけが標準ではなくなることでユーザー体験が悪化する。 FRILは2016年10月の大規模なリニューアルに伴い、商品画面を改修した。


「複雑なスクロール時のエフェクトを含むレイアウトも、Googleから提供されているライブラリを用いることで、少ない工数で実装することができました。ガイドラインに従っているからこそ、少ない工数でリッチな体験を実現できる。ガイドライン内で示されているフレームワークに乗っかることの利点だと思います」(中村氏)



▼App Talk Nightにて語られた各社の開発Tipsについてはコチラ
・Googleベストアプリ獲得! 僕らが実践した3つのポイント| Loco Partners(Relux)
・AWAが実践したUXの改善手法とは? 技術サイドからアプローチすべき理由
・専任のいない「ダメアプリ」から脱却! News Picksがたった1年でGoogleベストアプリを受賞できたワケ
・VASILYの開発体制とは?3年連続Google Playベストアプリ《iQON》開発のウラ側

(おわり)


文 = 新國翔大
編集 = 大塚康平


特集記事

リモートワーク時代の戦い方

新型コロナウイルスの影響によって進むリモートワーク。とくにテック企業でいち早く導入され、日々アップデートされている。リモートワークが当たり前となるなかで、いかに働き方を変え、さらに組織として戦っていくか。各社の取り組み、工夫、リモートワークのやり方などに迫ります。

AFTER 2020

時代は平成から令和へ。そして訪れる「2020年以降」の世界。2020年からの「10年」をいかに生きていくか。より具体的に起こすべきアクションのヒントを探る連載企画です。お話を伺うのは、常に時代・社会の変化を捉え、スタートアップと共に"一歩先”を見据えて歩まれてきた投資家のみなさんや、未来を切り拓く有志者のみなさん。それぞれが抱く「これから10年間で現実的に起こり得ること」と「新しい生き方」の思索に

お問い合わせ
取材のご依頼やサイトに関する
お問い合わせはこちらから