2020.02.20
「前例なき壁」にどう立ち向かう? 助けを求めたのは社外の先人たちだった。エウレカ 亀谷長翔の5年間

「前例なき壁」にどう立ち向かう? 助けを求めたのは社外の先人たちだった。エウレカ 亀谷長翔の5年間

マッチングアプリ『Pairs(ペアーズ) 』運営のエウレカ、Head of Designを務める亀谷長翔さん(30)。大学時代からエウレカにインターンし、デザイン責任者として組織を任されるまでに。そこまでにあった「浮き沈み」と「社外の恩人たち」について語ってくれた。

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※2020年1月に開催された「UI Crunch 5th Anniversary Party - UIデザイン業界の軌跡 -」よりレポート記事をお届けします。この5年間で大きく変化したデザイン業界。活躍するデザイナーたちは、どのような場面でキャリアの転換を考えるのかーー。
※UI Crunchに関する記事一覧はコチラ

プロフィール

大学時代のインターンが、人生を変えた。

まず、僕がデザイナーになったきっかけですが…正直、はっきりした理由はなくて(笑)たまたま、としか言いようがないんですよね。

大学は経営学部で、WEB系に行こうとも、デザインを仕事にしようとも全く思っていませんでした。

みんな、大学3年生からゼミに入ると思うんですけど、僕は成績が悪くてゼミに入れなくて。教授に2回も面接してもらったのですが、落とされてしまった(笑)

大学3年生なのに何もすることがなかったんです。最低限、単位を落とさないように授業には出ていたのですが…同級生を見返す方法が何か無いかなと探していた。それで「インターンというものがあるらしい」と知って、1社目に受けたのがエウレカでした。

「モノ作りが好き」「じゃあデザインやってよ」

正直、当時のエウレカってホームページを見ても何やっている会社か全く分からなかったんです(笑)何もわからないまま面接にいったら、当時代表だった赤坂優さんが出てきて。「何に興味がある?」と質問されたので「モノ作りが好きっすね」と言ったら「じゃあデザインやってよ」と、デザイナーとしてのキャリアがスタートしました。

たぶんシンプルにデザイナーが足りていなかったんでしょうね(笑)もし営業が足りなかったら営業やってと言われていたと思います。1社目がエウレカだったのも偶然、デザイナーになったのも偶然。で、今年で10年目です(笑)あの時にエウレカに出会えたことは本当に運が良かったと思います。

25歳で任されたリーダー。正直、有頂天でした。

この5年間を振り返る、ということなので、2014年~2015年から見ていくとエウレカとしてはちょうど『Pairs』をはじめとする自社サービスに舵を切った時期です。もともと受託もやっていたのですが、それをやめて、リソースをすべて自社サービス開発に充てよう、と。

僕のキャリアでいうと、UIデザインの受託サイドで仕事していたのですが、『Couples』というカップル向けサービスのデザインをひとりで任せてもらっていました。

2015年は、そういう意味でもめちゃくちゃ成長を実感できたタイミング。イベントの登壇に呼んでもらえて、『Couples』も当時国内NO.1ダウンロード数になって。リーダーにも抜擢してもらえました。…正直、有頂天でしたね(笑)。スライドの顔文字:キリッ:みたいな調子に乗った感じだったと思います。

その後に訪れた異動

その後、チームを異動することなりました。会社としてもっと『Pairs』にチカラを入れていくぞ、というフェーズ。その判断に何も異論はなかったですが、自分としては『Couples』にすごく強い思い入れがあったので、純粋にショックはありました。

加えて、もう一人いたリーダーポジションの人が会社を卒業し、僕が見ないといけない部分が急に増えて、けっこうしんどい時期でした。ですので、モチベーショングラフの曲線としてはだいぶ落ちています。キャリアの中で一番苦しんだ時期かなと思います。

社外に求めたアドバイス

この頃は、よく社外のデザイナーの方に会いに行っていましたね。経歴が自分よりも上の方々に。業界的にもまだまだスタートアップのデザイナーとしてマネジメントをやっている方が少なくて。よくお会いしていたのはそのころnanapi社でCCOをされていた上谷 真之さん。「まだまだ甘いぞ」と言ってもらえる機会がありがたかったです。

とりあえず頑張らなきゃ…と。なんとかマネジメントも板についてきて、少しずつ上り調子に。2016年~2017年にかけて顔文字が「にやり😏」のところですね。

この頃、マネージャーをやりながらPOにチャレンジできたのも大きかったと思います。最初は大変でしたが、デザイナーとして成長できる余地を見つけた。ここはやりがいになりました。

答えが見つからなくても、止まらない。

2018年、POは別のデザイナーに譲り、メンバーを増やしたり、会社としても大きくなり、あらためてチームマネジメントを考え始めました。「デザイン経営」という言葉が浸透し始めたのもこの頃ですよね。

デザインチームが会社でどうバリューを出していくか。弊社役員からも「エウレカのデザインチームは何ができるか」という大きめの問いが課されたんですよね。何回デザイン経営宣言を読んでも分からず、この時も社外の先輩方にアドバイスを求めに行きました(笑)「CDO」とか「CXO」とか、こういった肩書の方々が増えていったのも2018年ですよね。

自分の悩みの答えを知っているのが現CXO経験者の方々だろうと。Twitterでいきなりメッセしたりしてお話を伺いに行きました。一番親身になってヒントくださったのは、ビズリーチ(現Visional)CDO 田中 裕一さんで。数回ランチに行かせていただき、「田中さんがCDOとしてどんなことしているか」も教えてもらいましたし、「こんなことをしたらいいんじゃない?」というアドバイスももらえました。

そこから、デザインチームの成長計画みたいなものを組んで、イベントや評価を再設計するなどし、順調にチームとして成長できています。個人としても、マネージャーとしての成長を実感できています。

今こうしてキャリアを振り返ってみると、自分でも気付いてなかったですが、悩みポイントではいつも社外に助けを求めてきていますね。デザイナーは会社の中でも少なかったりして、具体的に相談ができるメンバーが社内にいなかったりしますよね。そういった時は、同じ道を通ったであろう社外のデザイナー、それも先輩方に聞くのがやはり早いので、これは良い選択だったなと思います。

2019年には『Pairsエンゲージ』をリリースしました。久々の新規事業で、かなりテンションが上がっています。Pairs自体も順調に伸びている段階ですね。今後は、PairsとPairsエンゲージで、きちんとナレッジを回す仕組みを作り、デザイナーチームとしての成長をより加速させることを目指しています。


取材 / 編集 = 白石勝也


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