2018.04.13
「情報源はYouTube」 5.5億円調達、東大生クリエイターの着眼点

「情報源はYouTube」 5.5億円調達、東大生クリエイターの着眼点

今、10代に大ヒットしているコスメアプリ『LIPS』。運営元のAppBrew社は総額5.5億円を調達。コスメで5.5億円?と思うかもしれない。そこには若者にしかない着眼点が。共同創業者は東大生(休学中)、デザインとプログラミングをこなす松井友里さん(23歳)。彼女の発想を紐解く。

10代向けコスメアプリがヒット! 松井友里さんの発想&仕事道具

パネル

#Youtube

毎日欠かさずYoutubeをチェック

youtbe


「最近だと、将来の夢はYoutuberという子どもたちがたくさん出てきていますよね」


と、話をしてくれた彼女。ただ、ティーンの視点でYouTubeをウォッチし続けている人は意外と多くない。


「いま10代の間で、どんな動画が人気になっているのか、どんなYoutuberが話題になっているのか。必ずチェックし、社内でシェアしています。私自身、女子中高生の目線に近づけていく。ティーンの多くはYoutubeでメイクの仕方を覚えているんですよね」


彼女のインプットは、ただYoutubeをウォッチするだけではおわらない。


「自分自身、一人のユーザーとして行動をトレースしていて。たとえば、コスメ情報を集める専用のTwitterアカウントをつくる。自分がホントに良いと思った人だけをフォローし、流れてくる情報にフラットに接する。そこからコスメをチェックしたり、メイクをしたり」


意外と自分自身がユーザーになりきるのはむずかしい。想像するのではなく、情報との接し方からアクションまで、トレースする。ユーザー理解の近道ともいえそうだ。

# 本

週に2冊、本を読む

松井さんの写真デザイン、実装、採用、開発ディレクションを幅広く担当し、10名のチームを率いているCPOの肩書きを持つ松井さん。限られた時間のなかで、週に2冊は本を読む。「電車の中や寝る前にサクッと気軽に読むためにKindleのiOSアプリ版で。

ティーンたちのトレンドはYouTubeとTwitterでキャッチ。同時に視野を広げ、思考を深めるために読書も欠かさない。読み方にも工夫が。


興味ないところやむずかしいなと感じるところはすぐに飛ばしています。読んでいて、仕事にそのまま活かしたいところもその場でメモる。KINDLEはハイライト機能を使って、紙の本だったら、余白にメモ。メモの仕方にはこだわらず気になるところは書き留めめるように心がけています」


ちなみにいま松井さんが読んでいる本とは。


投資家ウォーレン・バフェットの伝記と『ティール組織』を読んでいます。テック系の知見を持った人たちをTwitterでフォローしていて、彼らが読んでいる本は逐一チェックしていますね」

#メモ帳

書くことで、頭の中のモヤモヤをクリアに

メモ帳


持ち物は少なく、身軽でいたいという松井さん。そんな彼女が、いつもカバンの中に入れているものがあります。かわいらしい刺繍のあしらわれたノート。


「ノートには、なんでも思いついたことをその場で書くようにしています。たとえば、会社のビジョンを考えたり、読んでいる本のメモ、プロダクトのアイデアも。私の場合は書くことで考えがまとまったり、整理されることが多い。ちなみにこのノートは、お母さんに誕生日プレゼントでもらいました。刺繍がかわいくてすごくお気に入りです」


松井さんが「書くこと」を心がけるようになったのは、東京大学への受験勉強がきっかけといいます。


参考書や授業で気になったことは、必ずノートに自分の言葉でまとめ直していました。その場で“なるほど”と納得しても、あとで問題が解けなかったり、忘れてしまったりしますよね。ちゃんと知識をインストールするために“書く”が大事だと思っています」

ノート

#iPhone

瞬間的なメモは、iPhoneで

ノートに加え、瞬間的なメモとして愛用しているもの。それがiPhoneのメモ機能。


「電車の中とか移動中のときなど、なかなかノートを取り出しづらいときにスマホでメモしてます」


そこには2013年から書き留められていた膨大なメモが。


「iPhoneのメモは、ほとんど見返すことはないんですよね。その場で記憶に残すためのメモに近いと思います」


特に意識して書き留めているのが“ほめられた言葉”。


「もともと自己肯定感が低く、悪く言われたことばのほうが覚えちゃう。なのであえて、ほめられたとき、その言葉はメモをして覚えておくようにしています」

# Slack

slackでタスク管理

スラック


タスクは個人単位では管理ができても、チーム単位で動かすことも多い。そこでタスク整理を効率的に行う仕組みを導入している。


「代表の深澤が開発した、slackのタスク管理用のbotを使っています。毎日13時までにタスクを入力すると、全員分のタスクをまとめて投稿する。自分自身へのリマインドにもなりますし、メンバーの進捗もひと目で確認できるので、とても便利ですね」


タスク管理の専用チャンネル名は“ganbaruzoi ( ガンバルゾイ ) ”と遊び心も。


「今日も一日頑張るぞっていう気持ちを込めて“ガンバルゾイ”にしています(笑)。ツールを使い続けるのが私も代表もめんどくさがりで続かなかったんですけど、slackはいつも開いて使っているものだし、続いていますね」

# ヘッドフォン

アニソンでテンションを上げる

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創業当時3名ではじまった運営チームは、この1年で20名へと規模を拡大。25坪ほどの小さなオフィスで作業に集中するにはすこし騒がしくなってきたという。

松井さんが仕事に集中するために欠かせないのが「BOSEのヘッドフォン」。どんな音楽を聴いている?


「気分を上げたいときは、アニソンとかをよく聞いてます。めっちゃはずかしいんですけど..ポプテピピックの曲はすごくテンションあがりますね(笑)気分がのってきてたら、クラシックを聞いています」

#ストロー

仕事中でも継続的に糖分を摂取する

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最後に伺えたのは、松井さんがいつもデスクの引き出しの中にしまっているものについて。


「これは仕事道具かどうかわからないんですけど、いつも引き出しの中にストローをストックしています。私は仕事中にいつもジュースを飲んでいるんですけど、たまにストローがついてないときがあるので常備しています。ジュースはストローで飲むと作業しなからでも、継続的に糖分を摂取できるのでいつもそのスタイルです(笑)。だいたい酸素か水か糖分が足りないと、パフォーマンスが落ちると思っているので、結構継続的に糖分は取るようにしています」

(おわり)


文 = 野村愛


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時代は平成から令和へ。そして訪れる「2020年以降」の世界。2020年からの「10年」をいかに生きていくか。より具体的に起こすべきアクションのヒントを探る連載企画です。お話を伺うのは、常に時代・社会の変化を捉え、スタートアップと共に"一歩先”を見据えて歩まれてきた投資家のみなさんや、未来を切り拓く有志者のみなさん。それぞれが抱く「これから10年間で現実的に起こり得ること」と「新しい生き方」の思索に

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