2019.05.29
3年半で107名を採用、SmartHRがこだわる「透明性」

3年半で107名を採用、SmartHRがこだわる「透明性」

3年半で107名もの社員を採用できたSmartHR。代表の宮田昇始さんが取り組みについて語った。情報のオープン化、変な企画、従業員エンゲージメントを高める取り組みなど、実例を紹介。

※2019年4月23日に開催された『Scrum Recruiting LABO #2』を前後編でお届け。登壇者はSmartHR代表取締役社長 宮田昇始さん、ミラティブ代表取締役CEO 赤川隼一さん。モデレーターはYOUTRUST代表取締役 岩崎由夏さんとHERP代表取締役CEO 庄田一郎さん。本記事では宮田昇始さんのセッションをご紹介します。
> 経営会議の最優先テーマを「採用」に。ミラティブ 赤川隼一

給与テーブル、昇給額を公開!

SmartHRでは候補者にリーチするために、情報をオープンにしているという。

「SmartHRでは面接で使う会社紹介資料をWebで公開しています。資料には福利厚生や給与テーブル、昇給額なんかも書いてあって。資料公開から1年も経っていないのですが、閲覧数は39万回を超えています。応募数も5.3倍になりました」

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ミスマッチを防ぐためにエンジニアの体験入社も実施している。

「“SmartHRっていい会社っぽいけど、実は違ったら嫌だな”と思う人もいると思うんです。そんな候補者のために、エンジニア限定で体験入社できる制度を社員主体でつくりました。こうしたオープンな仕掛けが他にもたくさんあるんです」

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サイゼリヤで採用イベント開催!?

SmartHRでは社員が主体となってユニークな採用イベントも開催している。

「2018年5月に『エンジニアの入社歓迎会を練習する会inサイゼリヤ』を開催しました。当時、エンジニアが半年間採用できずに困っていて。

最初は2〜3名くればいいかな、ぐらいに思っていたんです。ところが実際は120名から応募があって、イベントの参加者ではありませんが、その後1ヶ月で7名のエンジニアが採用できました。今でも”サイゼリアのイベント見ました!”、”あの時、実は応募してたんです”という方もいますし、面接でもよく言われるので、効果はすごくあったと思います。」

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社員からの提案で実施された企画は他にもある。

「博多で開催された『RubyKaigi』というエンジニア向けカンファレンスのスポンサーをしていました。会場が駅から遠かったので、シャトルバスを走らせて、送迎をしたんですよ。来場者が迷わないように駅の近くにバス停を立てたりして。

それだけじゃなく、バスの座席ネットに僕らが自腹でつくった博多グルメマップやカンファレンス参加費用の経費精算書を入れておいたり。”いま入社すればカンファレンスの参加費用が無料になる”といったキャンペーンも実施しました」

RubyKaigiの来場者は至るところにあるSmartHRの社名を見て興味を持ってくれる。こうしたユニークな取り組みを地道に積み重ねることで、後の採用につながっていく。

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採用候補者との食事代は会社負担

同社では社員の約30%ほどがリファラル採用で入社している。宮田さんはリファラルの秘訣を語ってくれた。

「人に自慢したくない会社だったら、そもそも誰も紹介してくれないですよね。“水は低きに流れ、人は易きに流れる”という言葉があるように、人ってどうしても安易なほうに流されがち。だから、元同僚や知人の候補者と食事に行った場合には食事代を会社が負担して、たくさん食事に行ってもらいたい。紹介経由で内定を決めてくれた社員には30万円を支給しています」

バリューは「自律駆動」

SmartHRでは社員が自主的に動いてくれる。それはなぜなのか?

「会社のバリューの1つに”自律駆動”を掲げていて。“当社の価値観に合っている人は給与が上がりやすいです。ただ、合っていない人は給与が上がりにくいです。”と面接で必ず候補者に伝えるようにしています。合わない人は、楽しくないし働きづらいはず。隠さず伝えることで、ある程度スクリーニングができているんだと思います」

主体的な行動をした人にSlackで絵文字をたくさん押して賞賛の意を表すことも日常的に起きている。従業員アンケートでは全体の85%が「SmartHRで働くことが楽しい」と回答したそうだ。「自律駆動」を浸透させる取り組みが影響しているのかもしれない。

最後に宮田さんは今後の展望について、「一番大切なことは社員に“協力したい”と自発的に思ってもらうこと。命令で動かす組織にしたくないんです」と語った。社員が自慢したくなる会社を育む。宮田さんの挑戦は続く。


文 = 田尻亨太
編集 = 大塚康平


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