UXデザインとは、ユーザーエクスペリエンスデザイン(User Experience Design)のこと。UXデザインとUIデザインの違いや役割、概念についての解説をお届けします。
まず「UX」は「User Experience」の略称。ユーザー体験のことを指します。近年、特にIT・WEBを中心とする製品・サービスを利用した際に、「得ることのできる体験」を指す言葉として知られるようになりました。
例えば、ECサイトのアプリで本を買う時。
「アプリを開く」「検索する」「レビューを読む」「料金を比較する」「注文する」「翌日には届く」「レビューを書き込む」…などがあります。
こういった「体験」を、ヴィジュアル、操作性、コンテンツ…全て含めて設計・デザインしていくことを「UXデザイン」と呼びます。
UXと混同しやすいものに、「UI」があります。違いをみてみましょう。
UIは「User Interface(ユーザーインターフェイス)」のこと。Interfaceを直訳すると「接界面」や「接点」を意味します。とくにIT・WEBでは、サイトやアプリ上の操作画面、ボタン・バナー配置、導線などを指すことが多いです。
ちなみに近年で最も「革新的なUI」はスマートフォン。もともと物理的なボタンがあった携帯電話ですが、iPhoneの登場によって「画面のみ」に。現在では、ホームボタンさえなくなりました。
UXについて議論されるようになったきっかけは、1990年に刊行された「誰のためのデザイン?」といわれています。認知工学やユーザビリティ研究の大家であるドナルド・アーサー・ノーマンが執筆。さらに2004年には同筆者による『エモーショナル・デザイン』が発売され、「感性的価値」の重視を訴え、さらに議論が活発になりました(*1)
身近な生活からもイメージがしやすいのは、製品・サービスのコモディティ化。たとえば、高度経済成長を経て、モノに満ちあふれた世の中へ。機能や使い勝手のよさ(ユーザビリティ)での差別化ができなくなり、より「体験的価値」が重視されるようなっていきました。
特にWEBデザイン分野において広く知られているのが、ユーザーエクスペリエンスの「5層モデル」(*)です。
「5層モデル」とは、
・表層(ビジュアルデザイン)
・骨格(レイアウトデザイン、ナビゲートデザイン)
・構造(モデリング)
・要件(要件定義)
・戦略(目的設定、目標設定)
より実践的なプロダクト開発では、この『5段階モデル』におけるコンセプト・概念の理解が必要となります。興味を持った方はぜひ深堀りし、学んでいきましょう。
(*1)参照:Wikipedia『ユーザーエクスペリエンス』
文 = CAREER HACK
4月から新社会人となるみなさんに、仕事にとって大切なこと、役立つ体験談などをお届けします。どんなに活躍している人もはじめはみんな新人。新たなスタートラインに立つ時、壁にぶつかったとき、ぜひこれらの記事を参考にしてみてください!
経営者たちの「現在に至るまでの困難=ハードシングス」をテーマにした連載特集。HARD THINGS STORY(リーダーたちの迷いと決断)と題し、経営者たちが経験したさまざまな壁、困難、そして試練に迫ります。
Notionナシでは生きられない!そんなNotionを愛する人々、チームのケースをお届け。