「メイカーズムーブメント」が叫ばれて久しいですが、特に盛り上がりを見せているのが「自作楽器」の世界。個人製作でもハイクオリティで面白いモノがたくさん登場しています。そんな空気に少しでも触れてみたいと、8月9日に開催された自作電子楽器の発表&演奏会『オトアソビVol.1』に潜入!
突然ですが、KORGという楽器メーカーから発売された『littleBits Synth Kit』という製品をご存知でしょうか。
電子回路の知識がなくても、DIY感覚でサウンド・マシーンを作り出せてしまうというもの。まるで工作みたいでおもしろそうですよね。こういった商品が誕生してきたのも、「自分でつくる電子楽器」の人気が高まっているから!?
さすがに全くの素人で「ゼロからつくる」ということは難しいのかもしれませんが、少しでも「自作電子楽器のおもしろさ」を感じたい!こんな思いを胸に自作電子楽器の演奏会『オトアソビ』におじゃましました。そのイベントレポートをお届けします。
▼『オトアソビ』
「自作電子楽器」に代表される音系ガジェット類を「つくるひと」による発表イベント。『ADK(Android Open Accessory Development Kit)勉強会』と『Puredata パッチングサークル』メンバーにより開催された。Maker Faire Tokyo 2013にも出展したTETRASTYLE、横堀 雅之氏がオーガナイザーを務めた。
[1]ぺのてあ
様々なセンサとArduino、Pure Dataを組み合わせた自作楽器の紹介&パフォーマンス。
[2]キンミライガッキ
「楽器」ではなく、不思議ギミックとして「ガッキ」を製作。
[3]Naoji Taniguchi、Takayuki Nakamura
Oculus Rift と Leap Motion を用いてサイケデリックな音楽を演奏できるシステム。
[4]山本俊一(山本製作所 / tkrworks)
OSCでフル・コントロール可能なアナログミキサーを開発する「PrMプロジェクト」。
[5]たにぐちこうへい
デスクトップ上の音楽ファイルにマウスオーバーするだけで曲が流れる、Bluetoothでマウスポインタを動かすなどプロトタイプ紹介。
[6]かわいりょうや
WebブラウザからMIDI機器を制御。ポケミクで実演。
▼リンク
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エフェクト変更アプリ
VoiceLayer
[7]Tatsuya Shinyagaito @ g200kg
キーボードからコマンドを入力して行くことで、様々な音と映像効果をリアルタイムに生成するLive BeatsというWebアプリ。内蔵カメラとも連動。
[8]倉内誠(遊舎工房)
『がじぇりずむ』 カラフルなブロックを並べるかわいいリズムマシン。
[9]松村誠一郎
『sudo phone』("Dirty Electronics")ボルトと空き缶、簡単な電子回路を組み合わせた組み合わせた楽器の紹介。握る強さや場所で音の高さ&音量が変わる(演奏は東京工科大学デザイン学部の学生の皆さん)。
[10]雫あきら
風鈴の音を加工して映像と共に流す、自作プロジェクションマッピング。
[11]中西宣人
『POWDER BOX』共同演奏時の奏法変更を演奏デバイスに応用したインタフェース(センサー)組み替え型シンセサイザ。
今回、特に興味深いと感じたのは、「エンジニアリングから入り、楽器づくりをしている人」と「音楽の道から入って、プログラミングを学んでいった人」の両方がいたことです。それぞれ、バックボーンが違うからこそ、表現のアプローチも異なっており、多様性が生まれているのかもしれません。
もう商品化したらそのまま売れるのでは…?といったモノも多数ありました。「メイカーズムーブメント」や「IoT(インターネットオブシングス)」などが騒がれていますが、楽器は比較的とっつきやすいですし、楽しみながらつくれそう。自分が楽しめること、夢中になれるモノの中から、新しくてよりおもしろい何かが生まれるのかもしれません!
編集 = 白石勝也
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