2016年9月30日に12億円の資金調達で話題になったトレタからは、カスタマーサポートを担当するサポートグループのマネージャー 関根響さんが登場。 カスタマーサポートとしてサービスの企画・開発段階から関わっていくスタイルについて語りました。
※カスタマーサポート戦略について語られたイベント『CSNight』セッションよりお届けします。(登壇:BASE、ヌーラボ、トレタ、さくらインターネット)
ヌーラボ 漢円教さんに続いて登壇したのが、トレタの関根響さん。基本的にカスタマーサポートは問い合わせがきてから動く。それゆえ、問い合わせはすべて受けなければならず、オーバーヒートしてしまう場合がある。では、トレタではどのようにCSのオーバーヒートを防いでいるのだろうか。
そもそも問い合わせというのは、お客さまが迷ったり不安に思ったりすると発生します。そこで、そもそもの問い合わせを減らせば、私たちもお客さまもお問い合わせに時間を取られることなく、お互いハッピーになると考えるようになりました。
「CS主体で問い合わせを減らす」とは、果たしてどういうことなのだろうか。
トレタのサポートでは、開発との関わり方を変えていく試みを行なっています。具体的には、企画や開発といった早い段階での情報共有ですね。サービスが完成したらすぐに変更できないので。少しずつ成果も出ていて、実際に企画・開発から関わってリリースした商品では、使い方に関しての問い合わせはほとんど来てないのです。また、来た問い合わせに対しては、「よく聞かれる」ではなく、「なぜお客さまが疑問に思うのか」をしっかりと考えるようにしています。「また同じ質問きた」といった問い合わせは避けたいですからね。
また、アクティブサポートにも力を入れているという。
アクティブサポートのポイントは2つあって、1つ目は、我々が先回りして発信・報告するということ。困っているお客さまでも先にサポートしておくことでクレーム防止になり、信頼感の回復にもつながるんです。2つ目は「フォローコール」です。具体的には、トレタの利用を開始してから2~3週間でサポートから架電をします。ときには現場の担当者向けに説明会を行って、説明しきれなかった部分を電話でフォローすることも。「こうやるともうちょっと簡単ですよ」など、実際に有効活用していただくことに非常に重きを置いています。
最後にアクティブサポート導入の成果についてこう語った。
契約数自体は7000店舗以上にまで増え、問い合わせの数自体は伸びています。ただ、ユーザーが増えている割にはお問い合わせの数が増えていないのがひとつの効果として出せているかなと思っていますね。
アクティブサポートに積極的な企業は増えてきたが、CSが主体となりサービスの企画・開発段階に関わっていくというのは独自性が高い取り組みだといえる。関根さんの「ユーザー数が増加しているものの問い合わせ数は増えていないんですよ」と照れながら話す様子が印象的だった。
▼CSNightにて語られた各社のカスタマーサポート戦略についてはコチラから
BASE 進浩人|カスタマーサポートの目標管理指標「OKR」とは?
ヌーラボ 漢円教|自分にしかできない仕事をなくそう
さくらインターネット 榎本秀行|年収1000万円のカスタマーサポート?
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