BASE 取締役COO 進浩人さんが語ったカスタマーサポートの目標管理指標「OKR」とは一体何?BASEがOKRを導入した目的、管理方法、そして導入のメリットについて語った様子をお届けします。
※カスタマーサポート戦略について語られたイベント『CSNight』セッションよりお届けします。(登壇:BASE、ヌーラボ、トレタ、さくらインターネット)
“企業の人格”とも表現されるカスタマーサポート(CS)/カスタマーサクセス。Web業界においてもその注目度が上がってきている近年。
今回はBASE、ヌーラボ、トレタ、さくらインターネットのCS担当者が登壇するイベント『CSNight』へ潜入。各企業のカスタマーサポート戦略についてご紹介します!BASEが導入しているCSの目標管理指標「OKR」とは?
海外ではすでに多くの大手企業が取り入れているCSの目標管理指標「OKR」。近年、日本でもよく使われてようになってきた。ただ、具体的にOKRとは何か、企業がOKRを導入する理由については明らかにされていない。ネットショップ作成サービスとショッピングモールアプリを運営するBASEでも導入されているOKR。COOの進浩人さんが語ったOKR導入の狙いとは?
OKRとは、「ObjectiveandKeyResult」の略。Objective=目標、KeyResult=主要な結果という意味です。
BASEには、以前はKPIもなかったんですよ。「全ての顧客にBASEのファンとなってもらい、永続的にその関係を維持するサービスを提供していこう」というビジョンのもと、みんながサービスを良くしたいと各々が思うものの、“BASEのCS”って何が正解なんだろう…と。個々の相違をなくすために導入したのがOKRでした。
では、どのようにOKRを管理しているのだろうか。
たとえば問い合わせ時間。「○時間以内にお客さまに返信」と決めてしまいます。自分だけで解決できないところは、他の部署に協力依頼を出して、全部自分がボールを持たない状況をつくっていくようにしました。
解決に他部署への確認が必要な複雑なお問い合わせは、回答までにかなり長く時間をかけてしまうケースもあったので、回答時間を言葉として明確に定義して意図的に解決していく。もちろん会社が順調に大きくなれば、お問い合わせの数は増えていきます。でも、注文件数に対する問合せ件数は比例、相関関係があるのかと思っているので、その関係を分析して理解すれば、ある程度CSで問い合わせ発生率をコントロールしていけると思いますし、そうした思考が重要だと思っています。
OKRは四半期に1回見直しているという進さん。OKR導入のメリットをこう語った。
OKRを導入したことによってチームのみんなが同じ方向を見るようになりました。OKRにそぐわないものはやらないという判断が下せるので、メンバーもアイデアややりたいことを提案しやすくなったと思いますし、客観的な視点でCSに必要な施策を取り入れやすくなったと思います。
BASEではOKRの導入が奏功している様子がうかがえる。ただし、とにかく「OKRを導入すればうまくいく」という話ではない。何のために導入して、どのように運用していくのかを踏まえたうえで、導入を検討していくことがポイントだといえるだろう。
▼CSNightにて語られた各社のカスタマーサポート戦略についてはコチラから
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トレタ 関根響|問い合わせが来てからでは遅い?先回りのカスタマーサポート
さくらインターネット 榎本秀行|年収1000万円のカスタマーサポート?
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