プロジェクト管理ツール『Backlog』とオンライン作図ツール『Cacoo』が人気のヌーラボのカスタマーサポートはどうなってる? カスタマーサポート担当の漢円教さんが語ったのは属人化しない仕組みづくりの重要性でした。
※カスタマーサポート戦略について語られたイベント『CSNight』セッションよりお届けします。(登壇:BASE、ヌーラボ、トレタ、さくらインターネット)
BASE進浩人さんに続いて登壇されたのは、プロジェクト管理ツール『Backlog』とオンライン作図ツール『Cacoo』などを展開するヌーラボにて、サポートエンジニアを務める漢円教(かんまどか)さん。問い合わせの対応で難しいのが、粒度を揃えることだと言う。
問い合わせ対応で特に問題なのが、「問い合わせの粒度が違うために計画が立てられない」ということ。たとえば「システムに不具合が見つかった」といった問い合わせがあった場合、解消にどれくらい時間がかかるのか、対応する人のスキルによっても変わってきます。そのため、一つのタスクがどれくらいの時間を要するのか見積もれないことがあるんです。問い合わせの一つひとつの大きさを揃えていくことは、とても難しいと思っています。
大切なのは、問い合わせの粒度を揃えることよりも、「ワークフローのつくり方」だと漢さんは話す。
ヌーラボでは、1つの問い合わせを1つのタスクと捉えて、担当者を決めています。タスクをすべて書き出し、すぐに大まかなフローを考える。そしてチームを組んで、フローの計画、振り返り、修正というサイクルを何度も繰り返します。
また、基本的なところは、ToDo/Doing/Doneという3つの状態(処理済[Done]、保留・処理中[Doing]、未着手[ToDo])に分類しています。一つひとつが疎かにならないように、タスクは基本的にひとりの人間に最後まで任せます。いくつもタスクを抱えてしまうとリソースが分散されてしまうからです。
さらに、ヌーラボでは業務が属人化しないための仕組みづくりに取組んでいるという。
誰かが1週間いなくても、業務がしっかりとまわるような環境づくりを目標にしています。その方が安定してサポートを提供できるからです。些細な業務でもタスクに落とし込み、みんなでタスクを共有すれば、業務が属人化しないと考えています。未着手や保留が増えて溜まっていってしまったら、ときには「気合で頑張る」ことも大事ですけどね(笑)。
仕組み化の重要性を説いた漢さん。問い合わせ対応の仕組みをつくって、属人化させないようにすることで、ヌーラボのCSは質の高い対応を実現できていると言える。
▼ヌーラボ 漢さんの発表資料はコチラ
▼CSNightにて語られた各社のカスタマーサポート戦略についてはコチラから
BASE 進浩人|カスタマーサポートの目標管理指標「OKR」とは?
トレタ 関根響|問い合わせが来てからでは遅い?先回りのカスタマーサポート
さくらインターネット 榎本秀行|年収1000万円のカスタマーサポート
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