公私ともに長男、未来開発ユニットAR三兄弟の川田十夢さんを審査員にお迎えして開催した第7回CAREER HACK MTG。投稿された全209アイデアの中から、ベストアイデア賞に輝き、《iPad mini》を手にするのは?
現実から物語に、物語から現実に。
移植するだけでユニークなサービス、考えてください。
という、川田さんらしいお題で開催された今回のCAREER HACK MTG。
川田さん曰く、今回の出題・評価のポイントの一つは“アイデアの飛距離”とのこと。「本の中で本屋を開業するとか。ゲームの中で税金をおさめるとか。現実と物語の価値観を入れ換えるだけでユニークになるサービスって沢山あると思います。それを考えてみてください」という補足説明でも示されていたとおり、問われていたのは既存の考え方にしばられない発想力というわけだ。
全208アイデアに目を通した川田さんだが、最終的に一つの回答を大絶賛する結果となった。果たして、そのベストアイデアとは?
川田:
現実から物語に、あるいは物語から現実に。すでに存在しているものを“移動”させるだけで無価値が価値になる。その視点の面白さや価値観を多くの人に意識してもらいたいという意味を込めて、今回こうした出題をさせていただきました。
寄せられた回答は、面白いものが多かったですね。一方で、全体的にアイデアとして飛距離が足りないというか…。今回のようなテーマの場合、飛距離の大きなアイデアを生み出すには、視点の置き方が最も重要になります。
「現実」とは、言葉のとおりリアルな世界を指します。「物語」とは非現実、バーチャルな世界です。現実世界においてぶっ飛んだ視点と、バーチャルにおいてぶっ飛んだ視点、つながりのなさそうに見えるその2つを結びつける。そこから、飛距離の大きなアイデアが生まれてくるのです。
というわけで今回は、一見、点と点で繋がらないようなものを結びつけているアイデアの中で、特にユニークだったものを評価させていただきました。
▼ベストアイデア賞
これは飛距離がありましたね。自分の応援しているキャラクターが、自分の“貢ぎ”によってどんどん活躍していくというのが面白い。読者次第で、物語の世界が変わるわけです。
このシステムがあると、それぞれのキャラクターが「自分がいかに貢いでもらうか」を考えて動くようになりますよね。そうすると、読者に何の感情も与えない、役割の不明確なキャラクターはいなくなるんじゃないかな。
回答者が“キャバクラシステム”と書いていますけど、キャバクラってまさにそうじゃないですか。女の子たちが自分の売りやポジションを踏まえて、お客さんを掴むためにそれぞれ考えてサービスをしているわけで。何の目的も持たずにお店にいる女の子っていないですよね。
漫画がそんなふうになったら面白いと思いませんか?キャラクターがところどころ、上目づかいでこっちを見てきたりして(笑)
これ、キャラクターの人気を物語の世界観の中で可視化できるということでもありますね。明らかに人気の出そうなキャラクターが稼げず消えていくようなことも起こってくるかもしれない。一人の漫画家が一つの経済圏を作れるようになる、といった未来もイメージできて可能性を感じます。
▼次点
「マリオがクッパに倒されそう!?」みたいなゲームの中の出来事だったり、「こんなのあり?」みたいな裏ワザ的な情報が、ニュースとして出てくるイメージでしょうか。
構造としては面白い。ただ、「ゲーム内にニュースを出す」という部分が惜しいなと。ゲーム内ではなく現実世界でニュースを流すというほうが、もっと飛距離が出てユニークだったんじゃないかな。例えば《ファミ通》って、ゲームの世界の出来事をまとめて、それが現実に発行されているわけじゃないですか。そこが面白いところなんじゃないかと思うんですよね。
現在開催中の第9回CAREER HACK MTGの審査員はTechWave編集長の増田真樹氏。
《地方都市で優れたITスタートアップを量産するには?》というお題です。
まだまだあなたのアイデアを受け付けています。応募は今月7/31(水)まで!
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編集 = CAREER HACK
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