2013.11.12
プログラマは失敗すべき|『Qiita』開発者・海野弘成氏と考えるプログラマの幸せ。

プログラマは失敗すべき|『Qiita』開発者・海野弘成氏と考えるプログラマの幸せ。

どんなプログラマが優秀だと思いますか?と尋ねると、海野弘成氏からは「失敗したことのあるプログラマでしょうか」と返ってきた。失敗はプログラマを大きく成長させ、視野を広げるきっかけになるという。スタートアップで活躍するプログラマにとって大切なこと、その先にある幸せなキャリアについて海野氏と考えてみた。

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▼Increments CEO 海野弘成さんへのインタビュー第1弾
プログラマの開発効率向上が、世界を変える。海野弘成氏が『Qiita』『Kobito』を作るワケ。

サービス全体を見れるプログラマになろう。

「エンジニア・プログラマにとって幸せなキャリアとは?」

多様な価値観や働き方が広まってきた今の時代に、こういった問いと向き合ってきたCAREER HACK。

今回、この問いをぶつけたのは『Qiita』『Kobito』で知られるIncrements、CEO兼プログラマとして活躍する海野弘成氏だ。

大きな失敗から視野が広がったという海野氏。

「技術のほうだけを向くのはもったいない」と語るその真意とは?

開発環境のバグを自ら直していく。

― 海野さんが『Qiita』『Kobito』を開発するモチベーションとは?


「仕組みとして壊れているから直す」という感覚に近いかもしれません。

ぼくたちは、まだまだプログラマを取り巻くあらゆる環境・仕組みは“バグ”だらけだと感じているんです。

プログラムを始めたばかりの頃は、毎日バグとの戦い。でも自分で直せた時って、ものすごく嬉しいですよね。それが、マシンの中だけではなく、大きなサービスをつくり、社会の仕組みを良くしていく。

その結果、色々な人の開発に影響を与えていけると感動はもっと大きくなっていきます。

あと、手でやらなきゃいけないことをプログラムにやらせて自動化して、自分自身がラクをしたい。とにかく無駄が嫌いなんです(笑)

サービス全体が見れるとプログラミングにも良い効果がある。

― 海野さんは学生時代にプログラミングを学ばれたと聞きました。どういったプログラマだったのでしょう。


技術志向の強いプログラマだったと思います。大学の専攻も「言語そのものを改善する」というものですし。典型的な「書き続けることが幸せ」と思うタイプ。

しかしいまでは、プログラミング以外に目を向ける重要性を肌で感じ、結果的には「書き続けること」が全てではないと思うようになりましたね。

サービスをプログラミングに活かすところまで考え始め、より楽しくなってきました。そうすると書き方も変わってくるんですよね。


― 書き方が変わるといいますと?


「誰が何に使うかわからないのに作る」って精神的にツラいんですよね。

必要とされている、そう自信を持って作れると精神的に安定しますし、効率もよくなっていきます。

kobito_LOGO

逆にサービスのことまでわかるプログラマだと、アイデアの実現可能性や、工数を踏まえた上でディスカッションができますね。「プログラマとして技術だけ見ていく」という選択肢もありますが、もったいない。

最近だとグロースハッカーと呼ばれたりしますが、両方見れたら、単純に一人で出来ることの幅が増えますよね。

失敗することで広がる可能性。

― 「サービスまで見れることに価値がある」ということですが、その視点を磨くためにどうしたらいいのでしょう?


自分以外の人が使えるものを作って公開し、声を聞く。フィードバックを体験したほうがいいと思います。大袈裟に言えば、大失敗を経験することで得られるものはかなり大きいです。



他のプログラマに自分のコードを見せると「自分の考えが間違っていた」ということが良く起こるんですよね。

ぼく自身、過去に「結局何をしたいのかわからない」とフィードバックをもらって、ショックを受けたことがあります(笑)自分では緻密に考えて作ったつもりが、複雑な仕組みになりすぎていて、迷走していたんです。「自分が正しい」と思っていることもサービス全体の視点でみると、他にもっといい道がある。凄い人なら一人でも気づけるのかもしれないけど、自分にはできないな、と感じたんです。


― 相手が正解である可能性を考える。ここが重要ということですね。


プログラマとしてプライドは持つべきですが、一方でそれを「足かせ」にせず、あらゆる可能性を考えることは大事ですよね。その第一歩が公開すること。

どうしても、僕らのようなスタートアップだと、技術的な理想を追うだけではやっていけません。

「サービスの構成要素として技術がある」という理解ができて、局所最適になりすぎないことが大事だと思います。

社内で激しいディスカッションもありますが、感情的にならず、「サービス全体を見ると、どの道が一番いいか」に落ち着かせるよう意識しています。『Qiita』も『Kobito』も発展途上のプロダクト。プログラマの生産性をより高められるよう、これからも改善を繰り返していきます。


― 今後の更なる成長に期待しています。ありがとうございました!


[取材] 松尾彰大 [文] 白石勝也

Incrementsがエンジニア・デザイナーを募集中

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文 = 白石勝也
編集 = 松尾彰大


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