世界最先端のデジタルクリエイティブ祭典「SXSW」。本日3月7日より開催される「SXSW2014」に参加するハッカーユニット「HACKist」の発起人でもある望月重太朗氏にSXSWに参加するにあたって現地オースティンより寄稿いただいた。
本日よりアメリカテキサス州 オースティンにて開催されるSouth by Southwest(以下、SXSW)。ミュージック、フィルム、インタラクティブと3つの部門で構成される世界最大級のフェスティバル・カンファレンスである。
以前CAREER HACKでも取り上げたWEB制作会社 博報堂アイ・スタジオ内で立ち上がったプロジェクト「HACKist」が、今回日本からSXSWに参加することになった。
※いま、WEB制作会社に求められる「変化を起こす活動」|博報堂アイ・スタジオ『HACKist』
HACKist発起人であり、インタラクティブクリエイティブディレクターを務める望月重太朗氏よりSXSWに参加するにあたって寄稿いただいた。
彼らは何を思い、何を考えアメリカへと渡ったのか?エンジニア・クリエイターが世界で活躍するヒントにもなる、彼らの活動を望月氏の寄稿を通して紹介したいと思う。
「世界中から様々な分野のクリエイティブ大好き野郎たちが集結する」、そんなSXSWがいよいよ今日から開催されます。我々「HACKist」もインタラクティブ見本市「Trade Show」に初出展のため、選抜メンバー5人でアメリカの大地を踏むこととなりました。
少しだけ自己紹介を兼ねてHACKistとは何か?を説明すると、博報堂アイ・スタジオ(以降アイスタ)というデジタルプロダクションの中で普段の仕事領域では実現できない実験的なプロジェクトを有志で作り実現していく、そんな活動体です。
では普段、アイスタがどのような仕事をやっているかというと、広告におけるデジタル関連の企画・製作・プロデュース・運用・解析……つまり、大げさに言ってしまえば「広告におけるデジタル分野は全部やる」そんな会社です。
とはいえ、デジタル系プロダクションとして会社の規模が大きい部類に入る事もあり、仕事の中心になっているのは、PC・モバイル向けのキャンペーンサイト制作だったり、大規模サイトの運用だったり、クライアントのプロダクト・サービスに寄り添ったアプリ制作だったり……
加えて近年の状況として、単体のWebサイトやアプリ制作だけではなく、CM/TVと連動してスマホから参加できるものだったり、リアルイベントと組み合わさって皆で体験をつくるものだったり、遠隔にあるロボットアームをWebサイト上から動かすことができるものだったり……
そのような、デジタルが外に飛び出してフィジカルな体験を作っていくアイデアや制作力が、デジタルプロダクションに求められだしてきています。
そんな訳で、アイスタ自体もこれまでと同じようなWEB/アプリの制作は行ないつつも、デジタルが叶える新しい可能性を探り、クライアントや代理店に対して実験した成果を共有しながら新しいワークを生み出していく、そのような事を目的として、このHACKistを始めたという経緯があります。
と、真面目に語るとこうなのですが、実際は「やってみたい事をやってみて、世の中に出して見てもらいたい!」という超シンプルなマインドから始まってます。スタートから2年ほど活動を続けているHACKistは順調に作品も溜まってきており、ありがたい事にいくつかは受賞に絡んだ作品もあります。
ただ、普段は制作物の発表場所が基本的にWEBオンリーで、実作品に触れてもらうことも少なく、なんとか露出の機会を作り実際に見てもらえるキッカケを作りたい、と前々から思っていました。
そこで、HACKistとして初めての展示の場所に選んだのが国内ではなくアメリカ、しかもSXSWというターゲットを(若干ノリで)設定して、今回のTrade Show参加が実現した……という感じです。
参加メンバーは、Technical Directorの一階、Art Directorの堀井、Engineerの公文、Global Directorのカルビン、Creative Directorの望月の5名という、クリエイティブ・エンジニアのメンバーをブレンドした人員で渡航します。
SXSWのTrade Showというのは幾つかブースプランがあって、
・シングル 3×3メートル
・ダブル 6×6メートル
・トリプル 3×9メートル
という内容なのですが、初出展である僕たちは一番小さい3x3mのブース出展を選びました。
10月に入るとキャンセル待ちになる可能性もあるとの事で、9月にはすでにエントリーを済ませていました。そのように、まず外堀を固めてから実際に持っていく作品を決めていったのですが、SXSW向けにインパクトあるものを一点新規で作り、他はこれまでの制作物をローテーションで出して反応が良かったものを残す……という、バナーのABテストみたいな作戦を立てています。
以下、SXSW向けに出展リストを兼ねたWebサイトを公開しています。
目玉となる作品は「Tread The Moon」という、月面を走るデジタル体験を提供するランニングデバイスです。こちらの作品テーマは「Running × Technology」。今年はヘルスケアやスポーツの分野でデジタルが活用される機運を感じており、そこに寄り添った新しいプロダクトです。
トレッドミルに加速と心拍を取得するセンサーを仕込み、走る人のボーンをキネクトで取得して、それらをこねくり回してビジュアライズしています。(※キネクトの実装版は後日公開予定)表現周りはUnityで実装しています。走る速度に応じてサウンドがリッチになり、サウンドのリズムにより変化する光の柱が月面を覆います。
普段は退屈なルームランナー体験を、現実では絶対に走れない世界をジェネレートすることで新しいエクササイズ体験に変えるデバイスです。
その他は、スマホで撮影した写真がペンキへと変化しペイントインスタレーションに参加できるALTERATION WALL(Paint × Technology)や、カップラーメンにお湯を注いでその上に乗せると、レコードが3分間だけ回るNoodle Record(Cooking × Technology)、NFCを使った知育玩具のイマジナチップ(Education × Technology)や、結婚式で使えるデジタルサービス(Wedding × Technology)など、「○○ × Technology」という形で、ちょっと変わった視点から生活シーンにデジタルアプローチする作品を出展します。
今回はTrade Showによる展示だけでなく、デジタルの最新状況をこの目でみて、レポートしていく視察の目的もあります。
ただ、前述のように我々HACKistとしては初の展示で、しかも国内ではなくアメリカ。そして世界中のクリエイティブ大好き野郎たちの集まるSXSW、ということを考えただけでも若干の武者震い感がある状況もあり、どこまで視点を広げて冷静に見られるか不明です。
スタートアップ系でも超ヤバイサービスを引っさげてる訳でもなく「作ったものを出したい気持ち一本」の僕たちの作品が、どういった反応と共にSXSWで受け止められるか、そこを等身大のフラットな目線で伝えていければ、と思っています。
とにかく、何事もやってみなければわからない。たとえ失敗しても次への糧になると信じて、少しでも多くの人にレポートを届けられたらと思っています。
ちなみに、以下でもリアルタイムレポートを行なっていくので、是非ご覧ください。
▽HACKist
http://hackist.jp
▽TAPES
https://www.facebook.com/TAPESTOKYO
まずは到着後、Trade Showに向けて2日間のセットアップ期間があります。そこで何事もトラブル無く、無事にスタートできる事を信じて……
望月氏には帰国後、SXSWで見たもの感じたものを引き続き寄稿してもらう予定だ。レポートを楽しみに待っていてほしい。
編集 = CAREER HACK
4月から新社会人となるみなさんに、仕事にとって大切なこと、役立つ体験談などをお届けします。どんなに活躍している人もはじめはみんな新人。新たなスタートラインに立つ時、壁にぶつかったとき、ぜひこれらの記事を参考にしてみてください!
経営者たちの「現在に至るまでの困難=ハードシングス」をテーマにした連載特集。HARD THINGS STORY(リーダーたちの迷いと決断)と題し、経営者たちが経験したさまざまな壁、困難、そして試練に迫ります。
Notionナシでは生きられない!そんなNotionを愛する人々、チームのケースをお届け。