2014.11.18
あの会社のエンジニア文化って?CTOが語ったStartup Tech Night @Google

あの会社のエンジニア文化って?CTOが語ったStartup Tech Night @Google

スタートアップで働いている、もしくはスタートアップに興味のあるエンジニア向けの交流イベント「Startup Tech Night」がGoogle東京オフィスで開催された。カブク、ランサーズ、FiNCのCTOが語った自社のエンジニアカルチャーとは。

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Startup Tech Night @Google

Google主催で行なわれた「Startup Tech Night」は、スタートアップで働いている、もしくはスタートアップに興味のあるエンジニア向けの交流イベント。招かれたスタートアップのCTOはこの3名。

・株式会社カブク CTO 足立 昌彦氏
・株式会社FiNC CTO 南野 充則氏
・ランサーズ株式会社 CTO 田邊 賢司氏

各社CTOがプロダクトを開発する上で気をつけていることやエンジニア文化、社内でのコミュニケーションの取り方など、普段なかなか聞くことができない、スタートアップならではのエンジニアの働き方、ノウハウが共有された。

本レポートでは人材採用、チーム内の情報共有や開発体制にフォーカスを当ててお伝えする。

カブク|スタートアップは採用フローでリファレンスを導入すべし

まず登壇したのは、3Dプリント技術をつかったモノづくりプラットフォーム《rinkak》を提供しているカブクCTOの足立氏だ。

・Research First
・プロジェクト制
・共有至上主義
・人を大切に

という4つのカブク開発文化を紹介した。

特に面白い取り組みは「人を大切に」という文化における採用の考え方だ。
採用は、する側、される側双方にとって「命がけだ」と語った足立氏。まず最初に社長自ら面接を行ない、通過した応募者をメンバー全員で面接を行なうという。そして必ずとるのがリファレンス(Reference)。リファレンスとは「第三者による推薦」を意味し、応募者の前職の同僚や上司にメールや電話でコンタクトをとり、人柄や仕事ぶり、能力を訊くというもの。外資系企業では広く行なわれている採用ステップだが、足立氏は日本のWEB・スタートアップでもリファレンスを活用すべきだという。

「リファレンスだけで、不採用を決めることはない。しかし、面接での印象と働きだしてからの印象が異なることは多々ある。スタートアップへの入社は一大事。できる限りリサーチする必要がある」

FiNC|少人数開発の成功は自動化がキーになる

ヘルスケアの事業領域で様々なサービスを展開しているFiNC。「開発陣はまだ5人と少人数のチーム構成」と語るのは同社CTOの南野氏。

FiNCは少ない開発陣で復数のサービスを開発しており、さらに新規サービスにも積極的。そのため、可能な限り自動化できる部分は優先的に開発を行なっているという。

「人はロジックでできているところが面白い。ゲノム方面のサービス強化をするために専門家を採用した。現在はiOSアプリの開発を担当しているが、近く研究開発の分野にも積極的に関与していきたい」

また、社内コミュニケーションでは、Slack・LINE・Facebookグループを活用しているという。Slackはマルチプラットフォームに対応し、外部WEBサービスとの連携機能が高いことから数多くのスタートアップで採用されているコミュニケーションツール。FiNCではGithubとの連携やエラーレポーティングの把握、プルリクエスト&デプロイ、勤怠管理まですべてSlackを起点にエンジニア間のコミュニケーションができるようにしているという。

ランサーズ|HRTの実践を

日本最大級のクラウドソーシングプラットフォームを運営する《ランサーズ》ではプロジェクト単位でチームを作り、開発をしているという。

「基本的にはプロジェクトオーナーがいて、インフラ、フロント、デザイナー、ディレクター、マーケティングの担当者が案件ごとにアサインされる。エンジニアに関してはキャリアに応じたアサインを心がけている。案件によっては自社サービスを使ってユーザーと開発を行なう場合もある。」

タスク管理はスクラムを踏襲した開発や、アジャイル型など開発手法が分散していることもあり、ChatWorkやTrello、Google docsなどをプロジェクトごとに使い分けているという。

続いて「暗黙知をなくす」「ことに向かう」「HRT」ということをメンバー間のコミュニケーションで大事にしていると語った田邊氏。

「組織の拡大に応じて暗黙知が散見されるようになった。情報共有のコストを徹底的に下げている。ことに向かうとは、成果や結果にこだわるということ。基本的にはミッションを伝えて、主体的にプロダクトを生み出す文化を醸成している。HRTとは『Team Geek――Googleのギークたちはいかにしてチームを作るのか』 でも言及されている、Humility(謙虚)・Respect(尊敬)・Trust(信頼)の頭文字をとったものもの。コミュニケーションの取り方次第で相手の受け取り方はだいぶ変わっくる。HRTを意識できれば、邪推がなくなりやるべきことに集中できる環境ができる。それがひいては会社のビジョンを実現する近道になるのではないか。」

編集後記

『スタートアップに勤めるエンジニア間の情報共有の場に』

という思いでスタートしたStartup Tech Nightは、イベント開催のアナウンスにあわせて応募者が殺到し、すぐさま会場定員に達したという。参加者の半数以上はスタートアップのエンジニアで、懇親会を含めお互いの働き方や経験を共有しあっていた。

また、印象的だったのはスタートアップへの転職を検討しているエンジニアの参加も目立ったこと。スタートアップに身を置いていない大企業出身者や学生にとって、スタートアップ特有の開発手法やエンジニア文化を知ることで、大いに刺激を受けたのではないか。

Googleによると、今後もStartup Tech Nightを含め国内スタートアップにフォーカスをあてたイベントを引き続き不定期で開催していくとのこと。情報はこちらのGoogle Developers JP Twitterアカウントをフォローすることでいち早く手に入れられる。

[取材・文] 松尾彰大

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