2019.05.22
花が自宅に届く『FLOWER』のシンプルな体験デザイン

花が自宅に届く『FLOWER』のシンプルな体験デザイン

花が自宅に届くサブスク「FLOWER」のデザイナー木坂名央さんが登場。「サービスをつくるときには必ず体験設計書を描く。設計書から外れた選択はしない」と語る。

20 51 2 0

『FLOWER』の根幹となる体験設計書|ROLLCAKE

今回の「UI Crunch」のテーマは、私たちの日々の生活に根付くサービスの体験をつなぐUIについて。より愛され、長く息のできるサービスは、どのような思考によって生まれているのだろうか。イベントの内容で語られた内容をご紹介します。

隔週で自宅にかわいいお花が届くサブスクリプションサービス『FLOWER』。

2019年2月のサービスリリース以来、一貫したコンセプトとシンプルなサービス設計で多くの注目を集めている。

image

『FLOWER』のコンセプトである「かわいい」は、社内で共有している体験設計書から導き出された。

「全社で共有している体験設計書は、運営元のROLLCAKE社でサービスを作るにあたって欠かせないツールです。サービスの根幹を生み出す場所であり、ここから逸脱しないようにしています」

image

『FLOWER』のターゲットユーザーは、忙しくて生活が乱れがちな働く女性。自分好みの花が定期的に自宅に届き、だれでもかわいく飾れる。

そこには、花を選択する、届ける、飾るなどの体験のタッチポイントにおいての数々の工夫が隠されていた。

「選ぶ行為は必要だけど極力ミニマルにするために、花は毎回ふたつの選択肢しか用意していません。雰囲気の異なる花を2種類用意して、ユーザーに選んでもらう。

また、元気なお花をポストに届けるため、花を長持ちさせる保水キャップを採用したり、受け取りたくなるかわいい箱をデザインしました。さらに、サービスの価値である『かわいく飾れる』を実現でするために、オリジナルの花器も一緒にお届けしています」

ただ「かわいい」だけじゃない

また、課題感からサービスの価値をつくり出すことにも徹底している。

「FLOWER」はサービスの価値を「かわいい」に統一している。それは、ユーザーヒアリングの中で見えてきた花を取り入れる生活においての課題感が由来しているという。

「ヒアリングを行なった結果、課題として、生活の中に花を取り入れたいと思っているけれど続けられないことが挙げられていました。

その理由は、”かわいく飾れない”、”花屋に通うことが面倒”、”花は高価だと思っている”。これらが阻害要因だから、生活の中に花を取り入れない。それなら、私たちはその阻害要因をまるごとひっくり返してしまえば、サービスの価値を作れると思ったのです」

image

つまり、花をかわいく飾ることができて、花屋に通わず、安価に購入できるサービス。「FLOWER」は、阻害要因を基に生まれたサービスだ。

「かわいい」を軸に置くのも、あくまでユーザーニーズがあったから。根底から「かわいい」と向き合い続けたからこそ、強い意思を持ったサービスが生まれているのだろう。

+++ROLLCAKE株式会社 デザイナー 木坂名央


文 = 鈴木しの
編集 = 大塚康平


関連記事

特集記事

リモートワーク時代の戦い方

新型コロナウイルスの影響によって進むリモートワーク。とくにテック企業でいち早く導入され、日々アップデートされている。リモートワークが当たり前となるなかで、いかに働き方を変え、さらに組織として戦っていくか。各社の取り組み、工夫、リモートワークのやり方などに迫ります。

AFTER 2020

時代は平成から令和へ。そして訪れる「2020年以降」の世界。2020年からの「10年」をいかに生きていくか。より具体的に起こすべきアクションのヒントを探る連載企画です。お話を伺うのは、常に時代・社会の変化を捉え、スタートアップと共に"一歩先”を見据えて歩まれてきた投資家のみなさんや、未来を切り拓く有志者のみなさん。それぞれが抱く「これから10年間で現実的に起こり得ること」と「新しい生き方」の思索に

お問い合わせ
取材のご依頼やサイトに関する
お問い合わせはこちらから