2021.05.26
ZOZOからnewnへ。たった1人のプロジェクトマネージャーとして奮闘した彼女の2年間

ZOZOからnewnへ。たった1人のプロジェクトマネージャーとして奮闘した彼女の2年間

Mr. CHEESECAKEのあらゆる施策において、最終的な意思決定を担う彼女。全てはお客様の期待を超えるためにー。一切の妥協を許さない、松本沙也加さんのスタンスに迫った。

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Mr. CHEESECAKEの陰の立役者、松本沙也加。

2018年12月、シェフ・田村浩二さんがスタートした「Mr. CHEESECAKE」

数量限定で販売するも、わずか数分で完売。 “幻の絶品チーズケーキ”として口コミは瞬く間に広がり、多くのメディアに取り上げられ、今ではその名が全国的に知られるブランドとなっている。

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今回は、「Mr. CHEESECAKE」というブランドを、田村さんと共に育ててきたキーマン、松本沙也加さんにスポットライトを当てたい。

新卒でZOZOに入社し、レディースアパレルのコーディネート、撮影などを担当していた彼女。その後、女性向けメディアの企画に携わり、newnにジョイン。2019年7月から、「Mr. CHEESECAKE」で一人目のプロジェクトマネージャーとして働いている。

彼女のことを、田村さんはこう評す。

だれよりもお客さまのことを考えている、ミスチの〝裏番長〟です

SNS運営から限定フレーバーの企画、直近ではセブン-イレブンとのコラボまで。あらゆる施策において、最終的な意思決定を彼女がしているという。

+++セブン-イレブンとコラボし、チロルチョコとアイスの商品化が大きな話題に。発売日当日から売り切れ店舗が続出し、SNSには購入した人の感想がタイムラインに溢れた。

ひとつひとつの意思決定が、売り上げ、ひいてはブランドとしての存在感さえも左右する。

そんな重要な役割を、なぜ彼女は任されるようになったのだろうか?
意思決定をする上で、彼女が拠り所にしているものはなんだろう?

取材を通じて垣間見えたのは、すべての判断に妥協しない彼女のスタンス。「お客様の期待を超えるブランド体験をつくり続けたい」という、あくなき探求心があった。

▼全2本立てでお送りいたします。
【前編】ZOZOからnewnへ。たった1人のプロジェクトマネージャーとして奮闘した彼女の2年間
【後編】ミスチ × セブン-イレブンのコラボ舞台裏|プロジェクトマネージャー 松本沙也加さんが大切にしたこと

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【プロフィール】松本沙也加(まつもと・さやか)
1993年生まれ。大学卒業後、株式会社スタートトゥデイ(現/株式会社ZOZO)に入社。その後女性向けメディアを経て、2018年6月、株式会社newnにジョイン。小柄女性向けアパレルブランド「COHINA」の立ち上げを経て、2019年7月より関連会社である「Mr. CHEESECAKE」のPMを担当。

「ケーキを作る以外の、“すべて”を頼んだ」

ー Mr. CHEESECAKEに関わる、すべての施策の意思決定に関与されていると伺いました。とても重要な役割を担われていると思うのですが、その役割をどうして担われるようになったのでしょう?

Mr. CHEESECAKEに関わるようになったきっかけからお話すると、グループ会社の小柄女性向けアパレルブランド「COHINA」で事業立ち上げに携わっていました。

▼「COHINA」の誕生ストーリー
365日インスタライブ!身長150cm、小さめ女子の服づくり奮闘記|COHINA

立ち上げにまつわるもろもろが一旦落ち着いたタイミングで、関連会社newnの代表 中川綾太郎から呼ばれて「ミスチの立ち上げ、やってみない?」と声をかけてもらいました。

2019年4月、当時はシェフの田村とキッチンスタッフ5名しかいなくて。私は一人目の「ケーキを作らない」人としてジョインすることに。なので、メールのドメインをつくるところから、サイトのリリース、マーケティング、商品の在庫管理も...まさに「ケーキをつくる以外」全部やるという感じでした。

ー 「ケーキをつくる以外」全部やる...!かなり仕事の担当領域が広いですが、いままで、こういったご経験ってあったのでしょうか?

いや、全然なかったんですよね。COHINAの立ち上げでも、商品の撮影からオペレーションフロー、SNS運用など幅広い業務に携わってはいましたが、2~3名のチームとしてやっていたので。当時Mr. CHEESECAKEでは担当が私一人。しかも食品ブランドという全く異なる領域で、何をどうするといいか、全く経験値ゼロのところからのスタートでした。

ただ、そこまでプレッシャーのようなものは感じていなかった気がしますね。むしろ、「できることたくさんあるし、よしやるぞ!」という感じ。燃えていたと思います(笑)

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「シェフの伝えたい思い」をカタチにする

ー Mr. CHEESECAKEに入って、松本さんが最初に着手したことはなんでしたか?

一番最初にやったのは、自社のECサイトの立ち上げです。

もともと「BASE」を使っていたのですが、これからMr. CHEESECAKEとしてより多くの人に届けていくためには、世界観が伝わるような場が必要だと感じていました。

当時は、田村が会社を設立し、ブランドとしての再スタートをしてまだ半年ほど。すでに口コミで広まっていて、知る人ぞ知るような状態になっていました。ただ、最初に田村と話をするなかで、彼が作りたい世界はもっともっと上を目指している、と強く感じたんです。

Mr. CHEESECAKEを通じた体験を、一人でも多くの人に届ける。世界中に届ける。その世界を実現するためには、「田村のチーズケーキ」ではなく、「Mr. CHEESECAKE」というブランドにしていく必要がある。

とくにECサイトは、オンライン上の「売り場」になります。Mr. CHEESECAKEをただ購入するだけでなく、Mr. CHEESECAKEの世界観を感じてもらえるような場所にしていきたいと考えました。

ー できること、やれることの選択肢がたくさんあったと思うのですが、「最初にこれをやろう!」と決めるまでに悩みませんでしたか?

結構さくっと決まりました。というのも、最初に何をやったらいいか?に正直正解はないと思うんです。だから、もう決めて、動いてみないと分からない。決めるまでに、悩みすぎてもしかたないと思っていました。

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チーム全員で、ブランドをつくる

ー サイトのリニューアルをはじめ、あらゆる施策やクリエイティブにおいて、やはり代表の田村さんの意向やこだわりが起点になっているのでしょうか?

田村の意見だけということは全然なく、みんなでディスカッションしながら、最善の選択をしています。

もちろん、Mr. CHEESECAKEをつくったのは田村ですし、代表として今後の方向性を描いていくのは彼です。ただ、 ブランドをつくるのは彼ひとりの役割ではありません。

生産、マーケティング、広報、デザイン、エンジニアリング...それぞれの領域のスペシャリスト全員で考えていく。

そういう意味だと、「ミスチは田村がつくったブランドであるけど、田村だけのものではない」というのは全員が思っていることかもしれません。

お客様の期待に「応える」ではなく、「超える」ために。

ー ひとつひとつの意思決定に携わられていて、決めることのプレッシャーや迷いを感じる瞬間ってないですか?

 もちろん、たくさんあります。とくにあたらしい取り組みのときは、いつも思いますね。セブンイ-レブンとのコラボもですし、現代美術作家の加賀美健さんとコラボしたときもですし。いままでやったことのない、未知のチャレンジにはものすごくプレッシャーを感じますね。

ただ、一番大事なのは、「お客様と向き合う」ことだと思っていて。

どんな体験をつくれたら、Mr. CHEESECAKEを好きになってくれるだろうか?
その体験は、お客様の期待を超えた体験なのだろうか?

ここを一切妥協しないためにも、代表の田村やnewnの中川含め、全員で納得する形で決めていますし、少しでも違和感があれば話し合うようにしています。

それから、自分自身が中の人の視点ではなく、一歩引いてみたときに「面白そう!」って思えるかどうか。ここは、毎回確認をしながら決めています。

素晴らしいプロダクトを、より多くの人に。

ー 最後に、松本さんの仕事の原動力はなんでしょうか?

素晴らしいプロダクトを生み出している人たちを支えて、より多くの人たちに届けていくこと。それが私の仕事であり、自分自身の大きなモチベーションになっています。

いま、世の中にはたくさんのモノが溢れていますし、新しいモノがどんどん生まれています。そういった世界のなかで、信念をもってつくられた本当に良いものがきちんと支持してもらえる世界になったらいいなと思っています。

Mr. CHEESECAKEの仕事も、良いものを世の中に広めていく仕事。田村が作り出す素晴らしい商品があって、世の中に届けていく。まさしく自分がやりたかったところなので、今後もより一層多くのお客様の期待を超えていけるように頑張っていきたいです。

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画像提供:newn

>>>【後編】ミスチ × セブン-イレブンのコラボ舞台裏|プロジェクトマネージャー 松本沙也加さんが大切にしたこと


取材 / 文 = 野村愛


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