2013.11.22
ランキング上位のゲームは本当に『面白い』のか?|第10回CAREER HACK MTG審査会

ランキング上位のゲームは本当に『面白い』のか?|第10回CAREER HACK MTG審査会

NHN PlayArt 株式会社 馬場 一明さんを迎え『「本当におもしろいゲーム」しか存在しない理想的なプラットフォームを生み出すには?』という、テーマで開催された第10回CAREER HACK MTG。ベストアイデア賞の発表とともに、その出題背景に迫ります。

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理想的なプラットフォームとは?

NHN PlayArt 株式会社 執行役員 エグゼクティブ・ディレクターの馬場 一明さんを迎え『「本当におもしろいゲーム」しか存在しない理想的なプラットフォームを生み出すには?』という、テーマで開催された第10回CAREER HACK MTG。

実はこの問、CAREER HACK編集部が取材で伺った一言がきっかけになっている。



― 馬場さんの考える、スマートフォンゲーム業界が抱える問題点ってありますか?

馬場:
ゲーム性以外の部分、つまりリワード広告とか招待インセンティブといった集客の仕組みだけで儲かってしまっていることですね。結局、ゲーム内の集客機能が、一番の収益要素になっているんですよ。

ゲームの継続率が低くても、新規プレイヤーがそれ以上に入ってくれば、お金を払ってもらえるわけで。そうすると、App StoreやGoogle Playのランキングをみても、それが面白いゲームの順に並んでいるとは言えない状況になっているんです。

――プライドを持ったゲームをつくりたい―NHN PlayArt馬場氏が見据える、ゲーム業界の未来。


特にスマートフォンアプリの2大プラットフォーム・App Store・Google Playおけるゲームのランキング表示に対して

「上位表示されているゲームは本当に“面白い”ものなのかどうか」


という疑問があったという馬場さん。現状では、先行してリリースされたゲームアプリがランキング上位に君臨し続け、後発組が“面白い” “面白くない”を知られるまでもなく、消えていってしまっているという。

この問題提起を基にしたテーマで、馬場さんに選ばれたベストアイデアとは。

『面白くない』ゲームをプラットフォーム上から落とす仕組み



▽ベストアイデア賞:【ドラフト制のゲームプラットフォーム】
宮崎 亮輔さん


コメント:
“人気順”“セールス順”ではなく、『面白くない』ゲームをプラットフォーム上から落としていく仕組みは、非常に面白いと思いました。尚且つ、周りがYESという状況の中でNOと言える人は、ゲームそのものの価値を見極められる可能性が高いのではないでしょうか。ランキング上位のアプリがインストールされ続けるのは、周りの人がやっている可能性が高く、一緒に楽しめるから。つまり、「流行っているからとりあえずインストールする」という心理からだと思っています。そういう状況の中でも流行っているゲームに対して「全然面白くない!」と言える状況が生まれ、それがランキングに反映されるプラットフォーム。このアイデアでは、後発ゲームアプリが背負うハンデを軽減できそうですね。


▽次点:【 最初の1ヶ月間、過半数が連続して4日間継続してプレイしないと配信停止。 】
tdsokasakaさん


コメント:
このアイデアも面白い。継続利用率をランキングに反映できる、というワケですね。インストール数ではなく、”アンインストール数”なんかで測るという事もできそうです。ただ、配信側から考えると、ネックになるのが「最初の1ヶ月間」という部分。これだとやはりプロモーション費用を多く出せるところが勝ってしまうので、難しいなと感じました。


▽次点:【すべてのゲームの販売価格を一律にめっちゃ高くする。】
杉山 裕亮さん


コメント:
こちらはユーザー側の“目利き”を重視したアイデアでしたね。少し気になった点が2つ。1つ目は「適正な価格設定」。何をもって適正価格とするのか。これでは、コンシューマーゲームと似た形になります。また、「ユーザーの選別による買い控え(極端な慎重行動)」は、ユーザーが面白いゲームに出会う可能性を阻害してしまう事が大いに考えられると思いました。しかし、作り手からすると共感できる部分もあります。面白いゲームを“適正価格”で遊んでもらえるプラットフォームほど、嬉しいものはないでしょうから。


▽総括

アイデアをご投稿いただき大変にありがとうございます。頂いたアイデアを審査していると、今回のテーマは、「プラットフォーム上にあるコンテンツ」というモノ全てに通じる話だなと思いました。

例えば、漫画。以前は少年誌によって独自の“色”があったと思うのですが、一度ヒットタイトルが出ると、そのストーリーや設定が横展開され、どれも同じに感じてしまう。スマートフォンゲームにおけるカードバトル系ゲームと同じですよね。

もちろん、ゲームで言えばゲーム制作会社、漫画で言えば出版社が、売り上げを取るために一つの成功体験を、次々にネタだけを変えてパチンコ方式にコンテンツを作ることにも問題がある。しかし、問題をより深く考えていくと、そんな状況に対して、「面白くないよね。」とNOを突きつける事ができるユーザーが求められるんだと思いました。そしてそれを反映するプラットフォームが、ひとつの可能性になると。

そんな「NO」と言えるユーザーについて考えると、根本的には「教育」に問題がある気もします。日本の教育では、先生は絶対。既に決まった正解だけを教えられますよね。併せて「同調圧力」がどんなコミュニティでも存在する。みんなが右を向いている時に左を向いたりするのは非常に勇気がいることですし。

話が少しそれましたが、私のフィールドはゲーム作り。いろんな問題点が浮かび上がってきましたが、創り手とユーザーがお互い対等な関係になって、よりよいゲームコンテンツ・業界を作っていきたいと改めて考えさせられました。

現在、第11回が開催中!審査員はサイボウズ社長・青野慶久氏!


現在開催中の第11回CAREER HACK MTGの審査員はサイボウズ社長・青野慶久氏。《"ギーク"な起業家を増やすには?》というお題です。

まだまだ、あなたのアイデアを受け付けています。応募は今月11/30(日)まで!

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