LinkedInの声がけで開催されたオトナの会社参観日『Bring in Your Parents Day』。参加したロフトワークの広報・中田さんにイベントレポートの寄稿を頂きました。両親、兄弟姉妹、そしてワンちゃんまで参加した、BIYPとは一体なんなのでしょう?
突然ですが、家族やパートナーにご自身の仕事内容をきちんと伝えられますか?
WEB・IT業界は専門用語も多く、手に取れる“モノ”ではないサービスやプロダクトを扱っていることも多いので、「どんな仕事をしているのか」ということをなかなか伝えきれていない方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そんな中、LinkedIn社の声がけで開催されたのが、「Bring in Your Parents Day 2014(以下、BIYP)」というスタッフの両親や兄弟姉妹、パートナー等「大人の家族」に仕事を理解してもらうための会社参観日イベント。
今回ご寄稿いただいたのは、BIYPに参加したロフトワーク広報の中田さん。
ロフトワークはなぜBIYPに参加し、どんなプログラムで「大人の家族」にWEB・IT業界のお仕事を伝えたのでしょうか?
こんにちは!株式会社ロフトワークで広報PRを担当している中田です。
いきなりですが、わたしには入社以来5年間、ずっと解決しない悩みがあります。それは、両親や兄弟に自分の仕事を上手に説明できないこと。(広報だというのに!)
わたしたちロフトワークは、さまざまなクリエイティブの制作を手がけるクリエイティブエージェンシー。「じゃあ何を制作しているの?」と聞かれると、Webサイトも、ソーシャルゲームも、空間も、地域産品も、公募企画も、イベントも……と幅広いので、理解してもらうのが難しいのです。さらに自社メディアやサービス、デジタルものづくりカフェ「FabCafe」、学びのサービス「OpenCU」などの紹介までしはじめると、「まったく何の会社だかわからない!」と言われてしまうのがオチ。
こんなふうに、家族やパートナーから、「何の仕事しているのかよくわからない」と言われてしまうのは、きっとわたしだけではないはず。そしてロフトワークだけでもないはず!少なからずWEB・IT業界で働く多くの人がちょっと困っているのではないかな、と思います。やっぱり一番身近な人に謎と思われているよりは応援して欲しいですよね。
と、いうことで、今回は、LikedInさんの呼掛けに二つ返事で賛同しまして、会社参観イベントBIYPを開催しました。家族からもスタッフからも大変好評で楽しい時間が過ごせたので、簡単にレポートします♪
BIYPのプログラム内容は、各企業それぞれに任されています。大事なのは「その企業らしさ」を伝えること。ロフトワークの場合はこんな流れで開催しました。
【0】やっぱり”紙”が必要だ!招待状をつくる。
いつもはなにかと便利なインターネット+ガジェットに頼ってしまうのがロフトワーカー。しかし今回は、様々な年代の家族を招待すべく、紙の招待状をつくって(ロフトワーク的にはとても珍しい!)、スタッフそれぞれが家族のもとへ届けました。ちなみに、自分の家族を招待するかどうかはスタッフそれぞれの判断に任せました。
【1】「カタカナ禁止」に挑戦!代表取締役から企業説明
がんばって招待した甲斐あって、平日開催にも関わらず、両親・兄弟姉妹・配偶者・親族など31名の家族と1匹のわんちゃんが来社してくれました。プログラムのスタートは代表取締役・林千晶のプレゼンテーションから。「イノベーションとか、クリエイティブとか、カタカナをなるべく使わないように頑張る!」と挑んだ林の企業説明にスタッフ一同ドキドキ。
【2】ぞろぞろわいわい!全部見せますオフィス・ツアー
2組に分かれてオフィス見学も実施。どこに誰が座ってどんな作業をしているのか、席替えのルール、仕切りのない会議室、随所に見られる不思議な機械やツールの数々、オフィスシェアしているチームの紹介などなど、作業スペースからFabCafeまでご案内しました。
【3】各部門メンバーからリレー形式の仕事説明
「プロデューサーの浅見です。僕はまず、依頼がきたらお客様に提案してヒアリングして…」「ディレクターの柳田です。プロデューサーが商談の結果、獲得したプロジェクトを担当して…」「テクニカルディレクターの川竹です。案件の中でシステム構築ができたときに…家づくりに喩えると…」などなど、リレー形式の具体的な仕事説明もしました。
【4】親も兄弟も付箋を貼ってプレゼン!仕事体験ワークショップ
そして最後にロフトワークといえば!ということで、仕事体験としてワークショップに参加してもらいました。「なぜそれをつくるか、どうやってつくるか」を整理し、言語化することは、私たちの大事な仕事のひとつ。今回は「桃太郎が1年で鬼退治を完了するプロジェクト」をお題に、スケジュールやステークホルダーの整理、プロジェクトの作戦立てなどをチームごとに考えてもらい、発表するワークをしました。
【5】最後は乾杯!たのしい懇親会パーティ
約2時間30分。もりもりのプログラムに疲れたところで、最後は懇親会です。お酒とおいしいごはんを片手に、久々の家族団らんに盛り上がったり、同僚を紹介しあったりと楽しい時間がすぎました。フードユニット「Gochiso」さんによる、「家族といえば!」の手巻き寿司に一同感激。
開催するまでは不安もあった会社参観日イベントですが、開催後は良いコメントが寄せられていて、心からほっとしています。
開催後のアンケートでは、「家族が楽しんでくれた」「仕事について理解してくれた」というスタッフが約8割を締めました。
「イベント後、親子でご飯にいった先で仕事の話になり、自分だけでなく、親の仕事を理解できる機会になった」
「内定時には会社の信用度を疑っていた父が、すごく褒めてくれて照れくさかった」
「久々に会うきっかけができてよかった」
「楽しかった!とコメントもらいました。おしゃれケータリングも体験できて嬉しかったみたい」
「次は私の家族も招待したい」
「弟から『みんないい顔していていい会社だね』と感想メールが来た」
「父親が、広告会社でもないし、企画だけでもないし、制作会社でもないし…確かにクリエイティブエージェンシーって言い方がなんとなくわかったと言っていました」
もちろん、どんな仕事も、相手が家族じゃなくたって、「100%理解しあう」ことは難しいものです。
会社参観日を開催したからといって、説明しづらいロフトワークはこれからもどんどん言葉にしがたい事業を展開していくでしょうし、ぜんぶわかった!というご家族は少ないでしょう。
それでも!楽しく一生懸命働いていることや、一緒に頑張る仲間がいること、その場の空気や目指している方向の温度に「いいね」と言ってもらえるだけで「働く幸福度」は変わるんじゃないかなと感じました。
「この取り組み、いいかも」と思った企業の皆さん、来年は一緒にBIYP開催しませんか?
(文:株式会社ロフトワーク パブリックリレーションズ 中田一会)
関連リンク
株式会社ロフトワーク
http://www.loftwork.jp/
Bring In Your Parents Day 公式サイト
https://bringinyourparents.linkedin.com/
編集 = 寄稿
4月から新社会人となるみなさんに、仕事にとって大切なこと、役立つ体験談などをお届けします。どんなに活躍している人もはじめはみんな新人。新たなスタートラインに立つ時、壁にぶつかったとき、ぜひこれらの記事を参考にしてみてください!
経営者たちの「現在に至るまでの困難=ハードシングス」をテーマにした連載特集。HARD THINGS STORY(リーダーたちの迷いと決断)と題し、経営者たちが経験したさまざまな壁、困難、そして試練に迫ります。
Notionナシでは生きられない!そんなNotionを愛する人々、チームのケースをお届け。