ファッション×テクノロジー×カルチャーをキーワードに、2019年3月に立ち上がった『EPOQ』。第1段のブランドとしてスニーカーD2Cブランド『OAO』を発表。彼らはあえて「クリエイター向けのスニーカー」を謳う、そのブランド思想とは?
全2本立てでお届けします!
[1]渋谷発スニーカーD2C『OAO』が刺激する、クリエイターのイマジネーション
[2]ぼくらが欲しいスニーカーは、ぼくらがつくる。渋谷発スニーカーD2C『EPOQ』板垣孝明
-まずは『EPOQ』という会社について教えてください。
EPOQは「情熱の力で世界を平和にする」というビジョンを掲げるスタートアップ企業です。主に自社ブランドの企画・販売をしていて。キーワードとしているのがファッション×テクノロジー×カルチャー。ファッション業界を再発明するブランドの運営を目指しています。
-「最初のブランド」と表現されているんですね。
そうですね。実験的な要素も多く含んでいるので。その第一弾として発表したブランドが『OAO』というスニーカーブランド。『THE CURVE 1』というシリーズの発売をスタートさせました。
-『OAO』のコンセプトとしては?
まず『OAO』はクリエイター向けスニーカーで「MOVE THE SOUL」を掲げています。根底にあるのが、クリエイターたちへの敬意。イマジネーションを刺激するストーリー。クリエイターが集中できる環境を、まずは足元からもたらしたい。
とくに『THE CURVE 1』は、女性建築家・Zaha Hadid(ザハ・ハディッド)の作風からインスピレーションを受けています。
韓国・東大門のデザインプラザの設計で彼女のことを知っていたのですが、新国立競技場の騒動がありましたよね。
もし、あの大胆かつ高難易度のデザイン案が実現されていたら、と想像したりもして。Zaha Hadidの新国立競技場デザインは「海外から見た日本の近代性」を見事に表現していたと思うんです。あのデザインは「自分たちのアイデンティティとは何か」を理解する、きっかけになったかもしれない。あの「曲線美」と「海外から見た日本の近代性」をスニーカーでも表現できないか。『THE CURVE 1』では、こういったデザインを心がけました。
-ブランドとして目指しているものは?
スニーカー界のApple、といえば大げさですが、新しい価値を生み出すクリエイターやアーティストに共感してもらえるブランドにしたいです。
とくにSNSやYouTubeなどで「自分で何かをつくり出し発信すること」へのハードルはすごく下がっていて。いわゆるクリエイターやアーティストは今後増えていくはずです。
スニーカーを購入するとき、どれだけの人が大手のスポーツブランドのコンセプトや思想に共感して履いているか。ファッションとしては気に入っているかもしれませんが、本当に自分ごとのように「ブランドの思想」にまで惚れ込んで購入している人はまだまだ多いとは言い難い。
また、今ではスポーツブランドをストリートで履くことが当たり前ですし、誰も違和感はもっていないですよね。でも、スポーツブランドのスニーカーは思想の根幹がスポーツにあり、オフィスや通勤をはじめ、スタジオやアトリエなどクリエーションが行なわれるシーンで履くことを目的にはしていない。機能的に最適化されているとは言い難い。
私自身もスニーカーは大好きですが、毎日運動するわけではない。むしろ、オフィス・通勤・遊びで履く機会の方が多い。そんな都会の新たなスタンダードとなるスニーカーを再発明したいですね。
>>>[2]ぼくらが欲しいスニーカーは、ぼくらがつくる。渋谷発スニーカーD2C『EPOQ』板垣孝明
編集 = 白石勝也
写真 = 黒川安莉
取材 / 文 = 田中嘉人
4月から新社会人となるみなさんに、仕事にとって大切なこと、役立つ体験談などをお届けします。どんなに活躍している人もはじめはみんな新人。新たなスタートラインに立つ時、壁にぶつかったとき、ぜひこれらの記事を参考にしてみてください!
経営者たちの「現在に至るまでの困難=ハードシングス」をテーマにした連載特集。HARD THINGS STORY(リーダーたちの迷いと決断)と題し、経営者たちが経験したさまざまな壁、困難、そして試練に迫ります。
Notionナシでは生きられない!そんなNotionを愛する人々、チームのケースをお届け。