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これからを生き抜く力を持ったクリエイターとは?シモダテツヤの仕事の流儀 後編

2012-07-13

これからを生き抜く力を持ったクリエイターとは?シモダテツヤの仕事の流儀 後編

(株)バーグハンバーグバーグ代表シモダテツヤ氏。「オモコロ」を運営、クライアントワークでは「イケてるしヤバい男 長島」「アイレップ新社屋訪問」など破壊力抜群のWEBページを次々投下。確実に伝播するコンテンツを生み出す彼は、どのようにものづくりに臨んでいるのか。その制作術・クリエイティブ観に迫った。

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シモダテツヤの組織論。

シモダさん左

― バーグハンバーグバーグには社員の方もいらっしゃいますよね。シモダさん自身が何かを教えることは?

最近は特にありませんが、昔から礼儀だけはちゃんとしていこうってのは言ってます。こういうふざけた仕事をやってるんで、逆に礼儀くらいはしっかりしてないと終わってるなって(笑)

それ以外だと、社員がそれぞれキャラ立ちしておいて欲しいというのは言ってますね。大きい会社になると同じような能力の人が何人かいると仕事がまわりやすいとかあると思うんですけど、うちの場合はむしろ個人個人の能力がはっきりしていることが大事。あれ頼むならアイツだな、これ頼むならアイツだなと分かるくらい、自分のアピールポイントを持っていて欲しいなと思いますね。


― そのアピールポイントは、それぞれ自分で見つけるものなんでしょうか?

仕事をしながら自分で見つけてもいいし、誰かの指摘で気づいて、そこを伸ばしてもいいと思います。例えば「数字まわりだったら○○君だよね」って言われれば、言われたほうは嬉しいし、同じように数字まわりが得意な人が来たとしても絶対負けないでおこうって思うじゃないですか。そういう気持ちってキャラ立ちしているからこそ生まれるものだと思うんですよ。

僕だったらブレストなら負けんぞ、みたいな。そういうものを持ってると不得意なことを相手に譲れるようになるし、逆に頼られた時も「頑張ろう!」ってなる。

別に小難しい能力じゃなくてもいいんです。「よく笑う」でもいい。しゃべらないけど、よく笑うやつが会議に一人いるだけで活気づくじゃないですか。そいつが笑ってくれるから、みんなしゃべりたくなる。それによって出てくるアイデアの数が増えたりするんです。


― この業界いろんな会社がある中で、バーグハンバーグバーグとしてであったり、シモダさん個人としての“キャラ立ち”というのは意識されていますか?

自分個人に関しては特にないです。Twitterで極力普通のことをつぶやかないようにしているくらい。

会社としてのキャラ立ちは考えますね。器用貧乏になってもしょうがないなと。結局うちは依頼があってそれを受ける会社なので、会議室で思い出してもらわないとダメなんですよ。そのためには何かに特化していたほうがいいと思うんです。今回はユーモア系でいきたい、それならユーモア系が得意なところはどこだろうとなったときに、すぐ頭に浮かぶ会社でないといけない。

例えばクライアントがカッコいいデザインで攻めたい場合は、それこそいろんな会社さんが浮かぶと思うんですけど、そこは敢えて狙いません。何でもかんでも手を広げて仕事を受けてたらブレてくるので。まずはとにかく、ユーモア系で何かやりたいという時に一番最初に浮かぶ位置にいるためのブランディングをうちではやっています。

吉本興業っていろいろビジネスやってますけど、やっぱり吉本といえば「お笑い」のイメージですよね。大事なのはそういう強みみたいなものが理解されているということだと思います。

クライアントという「パトロン」とのつきあい方。

発動!

― 最後に、ものづくりに携わる人がこの先を生き抜いていくために必要な能力、これがないと生き残っていけないよというものを一つあげるとすれば?

コミュニケーション能力だと思いますね。世の中にものをつくっている人はたくさんいますけど、それをいつか誰かが見つけてくれると待っている人がほとんどだと思うんです。全然間違いではないんですが、それで飯を食おうと思うなら待ってるだけじゃダメなんですよ。

クリエイターやエンジニアの仕事って、ある意味パトロン探しから始まるもの。会社規模だったらクライアント、個人だったら雑誌でもいいし、なんかしらのオファーがかかることが必要。ただ誰かに見つけてもらうのを待っているのではなく、クリエイターやエンジニアではない人とも話せる能力は必要だと思いますね。

パトロンはモノをつくる人ではないけど、自分たちのやっていることを理解はしてくれるかもしれません。ただ理解してくれる人と出会えるのはすごく稀です。だから最初は理解していない人であっても、理解してもらえるようにコミュニケーションをとっていくことが一番大事だと思います。

地道に関係をつくっていくでもいいし、話すことが下手なら自分のことをよく説明してくれる人を見つけるでもいい。自分を見つけてもらおう、知ってもらおうと努力する際に、コミュニケーション能力は必要なんじゃないかと。


― そういう意識があるのとないのとでは、つくるもの自体も変わってきますよね?

そう思います。クライアントとのやり取りの中では、「ほんまはこうやりたかったけどな、こっちもやらんといかんよな」という葛藤は必ず出てくるもの。そこで可能性を探っていって「ココだ」っていうものを見つけられるかどうかで、結果は違ってきます。

全部好きなようにやれるって岡本太郎じゃないんだから、なかなかそういう環境ないですよ。だからこちらから歩み寄るのが大事だし、うまく口説き落とすことも大事。自分のやりたい形に、努力して近づけていくしかないんだと思います。

今言ったこと全部ウソなんですけどね。

バーグハンバーグバーグオフィス


(おわり)



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